機轉きてん)” の例文
新字:機転
ことあきころつてからは滅切めつきり機轉きてんくやうになつて、んだおしなたと他人ひとにはいはれるのであるが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
たゞ公務こうむ餘暇よかある一團いちだん士官しくわん水兵等すいへいら吾等われらある船室せんしつみちびき、れたる衣服きものがせ、あたらしき衣服ゐふくあたへ、なかにも機轉きてんよき一士官しくわん興奮こうふんためにと、いそぎ「ブランデー」の一ぱいをさへめぐんでれた。
ただ吩咐いひつけばかりいてるので自分じぶん機轉きてんといふものが一かうなかつたりするのでひど齒痒はがゆおもつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しなは二三にちこのかたもう切干きりぼしらなければならないと自分じぶんくちについてつてたことをおもして、おつぎが機轉きてんかしたとこゝろよろこんだ。庖丁はうちやうおと雨戸あまどそとちかきこえる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)