-
トップ
>
-
月光
>
-
げっこう
月光に
照らされている、その
遠い
山影を
望みますと、もし
雪を
渡ってまっすぐにいくことができたならそんなに
遠くもないだろう。
三日月なりに
切ってある、
目にいれたいくらいの
小さな
爪を、
母指と
中指の
先で
摘んだまま、ほのかな
月光に
透した
春重の
面には、
得意の
色が
明々浮んで
恍として一人
自彳む時に
花香風に和し
月光水に浮ぶ、これ
子が俳諧の郷なり(略)
月光晧々として昼を欺くばかりの空でありました。
あまり
遅くならないうちに
帰らなければならぬと
思って、
窓ぎわを
離れてから
振り
向くと、
高い、
青い
時計台には
流るるような
月光がさしています。
ふと
目をさましますと、
外は、ちょうどその
夢に
見たようないい
月夜で、
小さな
窓が
明るく
月光に
照らされていました。
彼は、さっそく、
起き
上がりました。
岡田上等兵は、
月光の
下に
立って、
戦死した
友に
向かって、
合掌しました。
彼は、
足もとに
茂っている
草花を
手当たりしだいに
手折っては、
武装した
戦友の
体の
上にかけていました。