“母指”の読み方と例文
読み方割合
おやゆび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は母指おやゆびの爪を噛み——彼の一つの癖である——天井の方へ眼をやりながら、かなり長い間考えていた。それから夫人へ質問した。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
実の形が三味線の撥に似ているので、小児はこれを採って左の手の母指おやゆびの爪に当てて、三味線を弾くといって戯れ遊んだ。
三日月みかづきなりにってある、にいれたいくらいのちいさなつめを、母指おやゆび中指なかゆびさきつまんだまま、ほのかな月光げっこうすかした春重はるしげおもてには、得意とくいいろ明々ありありうかんで
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)