“おやゆび”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オヤユビ
語句割合
拇指81.0%
母指6.7%
親指3.9%
栂指3.4%
拇1.7%
拇趾1.1%
大拇0.6%
大指0.6%
𧿹0.6%
𧿹指0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大統領は膝に肘をつき、拇指(おやゆび)と人差指で大きな顎をささえるようにしながら、持前のふてぶてしい顔つきになってスチムソンを見た。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
実の形が三味線の撥に似ているので、小児はこれを採って左の手の母指(おやゆび)の爪に当てて、三味線を弾くといって戯れ遊んだ。
其時蟻はもう死んでゐた。代助は人指指(ひとさしゆび)の先(さき)に着(つ)いた黒いものを、親指(おやゆび)の爪(つめ)で向(むかふ)へ弾(はぢ)いた。さうして起(お)き上(あ)がつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
誰かが戯談(ぜうだん)半分に傍(そば)から喚(わめ)いたものだ。すると、酔つたまぎれの久米氏はいきなり栂指(おやゆび)をもつて蜜柑をむりやりに口の中に押し込んでしまつた。
奥畑は急にちょっと居ずまいを改めて、口付の煙草の灰を拇(おやゆび)でトントンと灰皿に弾(はじ)き落しながら
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そう言って、高い木沓(きぐつ)を脱ぐと、なかから、それは異様なものが現われた。双方の足趾(あし)は、いずれも外側に偏(かたよ)っていて、大きな拇趾(おやゆび)だけがさながら、大箆(へら)のように見えるのだった。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
大夫は右の手を挙げて、大拇(おやゆび)を折って見せた。そして自分もそこへ舟を舫(もや)った。大拇だけ折ったのは、四人あるという相図(あいず)である。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
お由羅は、壇上へ上って、蹲踞(そんきょ)座と呼ばれている坐り方——左の大指(おやゆび)を、右足の大指の上へ重ねる坐り方をして、炉の中へ、乳木と、段木とを、積み重ねた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
足袋を穿いている足を上げて𧿹(おやゆび)の股(また)に耳の先を挟(はさ)んで摘(つま)み上げた。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
奴(やっこ)は絵に在る支那兵の、腰を抜いたと同一(おんなじ)形で、肩のあたりで両手を開いて、一縮(ひとすく)みになった仕事着の裾(すそ)に曰くあり。戸外(おもて)から愛吉が、足の𧿹指(おやゆび)の股へ挟んで、ぐッとそっちへ引くのであった。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)