“拇趾”の読み方と例文
読み方割合
おやゆび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうだ、この拇趾おやゆびもあの時の通りだ。小趾こゆびの形も、かかとの円味も、ふくれた甲の肉の盛り上りも、べてあの時の通りじゃないか。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そう言って、高い木沓きぐつを脱ぐと、なかから、それは異様なものが現われた。双方の足趾あしは、いずれも外側にかたよっていて、大きな拇趾おやゆびだけがさながら、大へらのように見えるのだった。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)