打破うちやぶ)” の例文
山石のかど出張でっぱっておりますから、頭を打破うちやぶって、落ちまするととても助かり様はございませんが、新吉は側にある石をごろ/\谷間たにあいへ転がしおとしました
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
昔物の長持は堅い板の隅々すみずみ鉄板てついたをうちつけた、いやという程巖乗がんじょう代物しろものだし、金具も同様に堅牢けんろうに出来ているのだから、病身の格太郎には、とて打破うちやぶることなど出来そうもなかった。
お勢登場 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
我國わがくに野球界やきゆうかい覇王はわうともいふだい高等學校かうとうがくかう撰手せんしゆ打破うちやぶつたことは、わたくしこのしま漂着へうちやくする半年はんとしほどまへ英國えいこく倫敦ろんどんでちらとみゝにした、れはもういまから三四ねんまへことだが、じつ殘念ざんねん次第しだいである。
引き息で飛着とびついた、本堂の戸を、力まかせにがたひしと開ける、屋根の上で、ガラガラというひびきかわらが残らず飛上とびあがって、舞立まいたって、乱合みだれあって、打破うちやぶれた音がしたので、はッと思うと、目がくらんで
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
打破うちやぶり井上五郎左衞門飯田左馬助等いひださまのすけとう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いき飛着とびついた、本堂ほんだうを、ちからまかせにがたひしとける、屋根やねうへで、ガラ/\といふひゞきかはらのこらず飛上とびあがつて、舞立まひたつて、亂合みだれあつて、打破うちやぶれたおとがしたので、はツとおもふと、くらんで
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)