“怖(おっか)” の例文
伊賀の暴れん坊こと、柳生源(やぎゅうげん)三郎(ろう)は、江戸から百十三里、剣術大名柳生対馬守(やぎゅうつしまのかみ)の弟で、こいつがたいへんに腕(うで)のたつ怖(おっか)ない若侍。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
爺「わりゃア勘太だな、まだ身持が直らず他人様(ひとさま)に御迷惑をかけアがるか、お女中さん何も怖(おっか)ねえことアごぜいましねえ、この悪たれは私(わし)が餓鬼」
「第一お母様なんて、大きな眼球(めだま)してピリピリしてるんだもの、怖(おっか)なくて誰も、寄っ付く奴なんかいませんよ」
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
引窓がぱたりといっても箒(ほうき)が仆(たお)れても怖(おっか)な喫驚(びっくり)。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
百「忰が行ってる菓子屋へ這入(はえ)ったなア、こりゃア何うも怖(おっか)なかったって、もう少しの事で殺される所だってえ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ウーム、こうごうしいものだなあ。これだけ人騒がせをしておきながら、イヤに平気におちついていやアがる。フン、なんとも癪(しゃく)な代物(しろもの)だが、ちょっと怖(おっか)なくて手が出せねえような気がするぜ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
鐵「喋るたって己(おれ)ア喋る訳には行(ゆ)かねえ、何かありませんかな、お医者さまは奥州仙台だてえが、面白(おもしろ)え怖(おっか)ねえ化物(ばけもの)が出たてえような事はありませんかな」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
、当分、父(ちゃん)——じゃアねえ、父上と呼ぶことになったんだよ。眼が一つで、腕が一本しかねえ人だ。とっても怖(おっか)ねえ人だけれど、おいらにゃアそれは親切で、おらア、ほんとの父(ちゃん)のように思っているんだ
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
其様(そん)な怖い処へ此の娘(こ)を奉公に遣(や)られますかね、とても遣られませんよ、何うして怖(おっか)ない、皿を毀した者の指を切るという御遺言(ごゆいごん)だか何だか知らんけれども
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まアね少しは紛(まぎ)れるだ、私も怖(おっか)ねえと思って、年い老(と)ってるが臆病でありやすから、追剥(おいはぎ)でも出るか、狸でも出たら何うしべえかと考え/\来たから、実に魂消たね、飛上ったね
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
幾ら酔(よっ)ぱらったって親の腹へ乗る者ア無(ね)えぞ呆れた、酒は飲むなよ好(よ)くねえ酒癖だから廃(よ)せというに聴かねえで酔ぱらっては帰(けえ)って来(き)やアがって、只(たっ)た今逐出(おいだ)すから出ろえ、怖(おっか)ねえ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
怖(おっか)ながるをよう/\舟にのせましたので、まアと一安心いたしましたが、早くこゝを遠走(とおばし)ッて仕舞わないと大変と存じますから、花里には舟底のところに忍ばせ上から苫(とま)をかけまして
怖(おっか)ねえこんだと思って居ると、又一日隔(た)って神田旅籠町から出た火事は、前(ぜん)申上げました通り故、角右衞門も馬喰町を焼け出され、五八は大きな包を脊負(しょ)ってせっ/\と逃げ出しましたが
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
怖しいは恋で、世の中に何が怖しいッてこれほど怖(おっか)ないものはございません。
旦那さん怖(おっか)ねえじゃねえか、一昨日(おとゝい)大(でっ)けえ火事があって、又今日こんな火事が始まるとは怖ねえこんだ、江戸は火早いと云いやんすが、こんなに大けえ火事がこう続いてあるとは魂消(たまげ)やした
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
婆「はえい怖(おっか)ないなアまア、うん、ぶっ投(ぽ)って火事い出来(でか)したかえ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
作「えゝ追剥を、えれえウーン怖(おっか)ねえウーン、おれ剥ぐなよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
婆「へえー怖(おっか)ねいこんだ、石鑿は重いてえからねえ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
新「ヘエー誠に何(ど)うも怖(おっか)ない事でげすナ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)