トップ
>
復
>
ふたた
ふりがな文庫
“
復
(
ふたた
)” の例文
土耳古帽氏は
復
(
ふたた
)
び畠の
傍
(
そば
)
から何か
採
(
と
)
って来て、自分の不興を
埋合
(
うめあわ
)
せるつもりでもあるように、それならこれはどうです、と差出してくれた。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
然るに一たび星巌の西より還り来って江湖旧社の跡を尋ね、更に吟社を興すに
逮
(
およ
)
んで玉池の名は
復
(
ふたた
)
び詩人の間に言いつたえられるようになった。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一四四
いづれ
消息
(
せうそこ
)
を見ずばあらじとて、
復
(
ふたた
)
び山にのぼり給ふに、
一四五
いかさまにも人のいきき
絶
(
た
)
えたると見えて、
去年
(
こぞ
)
ふみわけし道ぞとも思はれず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
饒舌
(
しゃべり
)
ながら母親が
汲
(
くん
)
で出す
茶碗
(
ちゃわん
)
を
憚
(
はばか
)
りとも言わずに受取りて、一口飲で下へ
差措
(
さしおい
)
たまま、済まアし切ッて
再
(
また
)
復
(
ふたた
)
び読みさした雑誌を取り上げて
眺
(
なが
)
め詰めた、昇と同席の時は何時でもこうで。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
諸比丘それは大徳病気の療治に蓄えたのだから棄つるなかれと言うと、舎利弗われこの少しの物を持ったばかりに梵行人をして我を怪しましめたは遺憾なり、捨てた物は
復
(
ふたた
)
び取れぬと答えた。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
一日太孫をして
詞句
(
しく
)
の
属対
(
ぞくたい
)
をなさしめしに、
大
(
おおい
)
に
旨
(
し
)
に
称
(
かな
)
わず、
復
(
ふたた
)
び以て
燕王
(
えんおう
)
棣
(
てい
)
に命ぜられけるに、燕王の語は
乃
(
すなわ
)
ち佳なりけり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
僧のこころにまかせよとて、
復
(
ふたた
)
び物をもいはず。こなたよりも一
言
(
こと
)
を問はで、あるじのかたはらに座をしむる。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
「風雨止マズ
復
(
ふたた
)
ビ長句ヲ賦ス。」と題する作に枕山はその妻の病の
漸
(
ようや
)
く重くなった事を言っている。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
鐘塔に還って騎馬し
復
(
ふたた
)
び綱を走り降った(ホーンの『
机上書
(
テーブルブック
)
』五四〇頁)。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
秀吉が政宗の帰国を許したに就ては、秀吉の左右に、折角山を出て来た虎を
復
(
ふたた
)
び深山に放つようなものである、と云った者があるということだ。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
復
(
ふたた
)
びかしこに行きて
念比
(
ねんごろ
)
にとぶらひ給へとて、杖を
曳
(
ひ
)
きて
前
(
さき
)
に立ち、相ともに
壠
(
つか
)
のまへに
俯
(
ふ
)
して声を
放
(
あ
)
げて嘆きつつも、其の夜はそこに念仏して明かしける。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
故ヲ以テ改メテ期ヲ
速
(
すみやか
)
ニセンコトヲ図ル。慈
大
(
おおい
)
ニ喜ビ陽ニ快キノ状ヲナス。然レドモ僅ニ
稀粥
(
きしゅく
)
ヲ通ズル
耳
(
のみ
)
。途ニ上ルノ日
復
(
ふたた
)
ビ慈顔ヲ奉ズルコト能ハザルヲ知リ、話シテ
刻
(
とき
)
ヲ移ス。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
名誉知識を欲する者は尚他日
復
(
ふたた
)
び背負投を食わされる、その名誉知識を獲得した暁の気づかわれる事であるが、これは中々満足を得難いものであるから
貧富幸不幸
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
一度
(
ひとたび
)
は
愕然
(
ぎょっ
)
として驚いたが耳を澄まして聞いていると、上の方からだんだんと近づいて来るその話声は、
復
(
ふたた
)
び思いがけ無くもたしかに叔父の
声音
(
こわね
)
だった。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
殿
復
(
ふたた
)
びお出ましの時には、小刀を取って、
危気
(
あぶなげ
)
無きところを
摩
(
な
)
ずるように削り、
小々
(
しょうしょう
)
の
刀屑
(
かたなくず
)
を出し、やがて成就の
由
(
よし
)
を申し、近々ご覧に入るるのだ。何の思わぬあやまちなどが出来よう。ハハハ。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかしどうした事かその少年に
復
(
ふたた
)
び会うことはなかった。
蘆声
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
客は
復
(
ふたた
)
び涙の眼になった。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“復”の意味
《形容動詞》
復(また)
「また」を参照。
(出典:Wiktionary)
復
常用漢字
小5
部首:⼻
12画
“復”を含む語句
復習
復讐
往復
恢復
復活
回復
復活祭
復讎
復仇
修復
復興
復誦
反復
報復
亦復
復奏
恢復期
快復
復元
又復
...