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川筋
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かはすぢ
同やうに
吹通しの、
裏は、
川筋を
一つ
向うに、
夜中は
尾長猿が、キツキと
鳴き、カラ/\カラと
安達ヶ
原の
鳴子のやうな、
黄金蛇の
聲がする。
大火災のときは、
地震とは
無關係に、
旋風が
起り
勝ちである。
火先が
凹の
正面を
以て
前進するとき、
其曲り
角には
塵旋風と
名づくべきものが
起る。
又川筋に
接した
廣場は
移動旋風によつて
襲はれ
易い。
間に
中之橋があつて、
一つ
上に、
上之橋を
流れるのが
仙臺堀川ぢやあありませんか。……
斷つて
置きますが、その
川筋に
松永橋、
相生橋、
海邊橋と
段々に
架つてゐます。
朝の
一番なんぞは、
汽船の
屋根まで、
眞黒に
人で
埋まつて、
川筋を
次第に
下ると、
下の
大富橋、
新高橋には、
欄干外から、
足を
宙に、
水の
上へぶら
下つて
待つてゐて、それ
大分以前には
以前だが……やつぱり
今頃の
時候に
此の
川筋をぶらついた
事がある。