山男やまをとこ)” の例文
障子しやうじかげしやがんで山男やまをとこかほさせる、とこれが、いましがたつひ其処そこまでわたしおくつてくれたわかいもの、……此方こつち其処そこどころぢやい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
山男やまをとこ特色とくしよく何處どこまで維持ゐぢしてくのは、實際じつさいめづらしいにちがひなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
6 山男やまをとこの四ぐわつ
いきくさこと……あまつさへ、つでもなくすはるでもなく、中腰ちゆうごししやがんだ山男やまをとこひざれかゝつた朽木くちぎ同然どうぜんふしくれつてギクリとまがり、腕組うでぐみをしたひぢばかりがむね附着くつつ
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
よつてしからぬ二人連ふたりづれを、畜生ちくしやう蝦蟆賣がまうりめ、とふ。たゞし蝦蟆がま赤蛙あかがへるなり。蝦蟆がまや、蝦蟆がんまい。——そのあとから山男やまをとこのやうな小父をぢさんが、やなぎむしらんかあ、やなぎむしらんかあ。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)