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山猿
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やまざる
ふりがな文庫
“
山猿
(
やまざる
)” の例文
「掌どころか、すでに三十万里の遠くに飛行して、柱にしるしを
留
(
とど
)
めてきたぞ!」「愚かな
山猿
(
やまざる
)
よ!」と如来は笑った。
悟浄歎異:―沙門悟浄の手記―
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
それをからかいにきた
山猿
(
やまざる
)
か? 山猿のいたずらか? いやそうでもない、やはり、
猿
(
さる
)
が
忍剣
(
にんけん
)
にささやくのであった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それはそうと、おれは甲府から出てきたばかりの
山猿
(
やまざる
)
で、船送りなんてえものを見たことがないが、船送りというのは、いったいどんなことをするものだ」
顎十郎捕物帳:13 遠島船
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
……これでございますから、何の木曾の
山猿
(
やまざる
)
なんか。しかし、念のために土地の女の風俗を見ようと、山王様
御参詣
(
ごさんけい
)
は、その下心だったかとも存じられます。
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「こんな話があるで。」と佐吉も
膝
(
ひざ
)
をかき合わせて、「木曾福島の山村様が江戸へ出るたびに、
山猿
(
やまざる
)
、山猿と人にからかわれるのが、くやしくてしかたがない。 ...
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
水
(
みづ
)
に
影
(
うつ
)
る
月
(
つき
)
を
奪
(
うば
)
はんとする
山猿
(
やまざる
)
よ、
無芸
(
むげい
)
無能
(
むのう
)
食
(
しよく
)
もたれ
総身
(
そうみ
)
に
智恵
(
ちゑ
)
の
廻
(
まは
)
りかぬる
男
(
をとこ
)
よ、
木
(
き
)
に
縁
(
よつ
)
て
魚
(
うを
)
を
求
(
もと
)
め
草
(
くさ
)
を
打
(
うつ
)
て
蛇
(
へび
)
に
驚
(
をどろ
)
く
狼狽
(
うろたへ
)
者
(
もの
)
よ、
白粉
(
おしろい
)
に
咽
(
む
)
せて
成仏
(
じやうぶつ
)
せん
事
(
こと
)
を
願
(
ねが
)
ふ
艶治郎
(
ゑんぢらう
)
よ
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
ともかく
大昔
(
おほむかし
)
の
人間
(
にんげん
)
は、
森林
(
しんりん
)
に
住
(
す
)
んで、
草
(
くさ
)
や、
木
(
き
)
の
實
(
み
)
や、
野獸
(
やじゆう
)
や、
河
(
かは
)
の
魚
(
さかな
)
などをとつて、
生
(
なま
)
のまゝで
食
(
た
)
べてゐたもので、ちょうど
今日
(
こんにち
)
の
山猿
(
やまざる
)
のような
生活
(
せいかつ
)
をしてゐたのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
ひよつくり
山猿
(
やまざる
)
・
赤
(
あか
)
い
顏
(
かほ
)
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
「や?」と小文治は身がまえて見ると、およそ五、六十ぴきの
山猿
(
やまざる
)
の大群である。そのなかに、十
歳
(
さい
)
ぐらいな少年がただひとり、
鹿
(
しか
)
の背にのって笑っている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬籠の半蔵と競い合って、木曾の「
山猿
(
やまざる
)
」を発揮しようという年ごろだ。そのそばに立っていて、混ぜ返すような声をかけるのは、寿平次から見れば
小父
(
おじ
)
さんのような得右衛門である。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
つる/\
登
(
のぼ
)
つて
山猿
(
やまざる
)
め
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
「知れたことよ。だれが、てめえみてえな
山猿
(
やまざる
)
に、ただペコペコするやつがあるものか!」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「彼も今では北佐久郡の
居候
(
いそうろう
)
、
山猿
(
やまざる
)
にしてはちと色が白過ぎるまで」
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
やれ/\ひどい
山猿
(
やまざる
)
め
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
やれやれ、おれもこれで
活
(
い
)
き返ったというものだ。きょうは久しぶりで木曾の
山猿
(
やまざる
)
に帰った。お前のお
母
(
っか
)
さん(お民)もあれで痔持ちだが、このおれの
清々
(
せいせい
)
したこころもちを分けてやりたいようだ。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
猿
常用漢字
中学
部首:⽝
13画
“山猿”で始まる語句
山猿同樣