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射込
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さしこ
ふりがな文庫
“
射込
(
さしこ
)” の例文
重
(
かさな
)
り合つた薄暗い木立の間には、其處までも烈しく
射込
(
さしこ
)
む日の光が、風の來る
度
(
た
)
び動搖する影と光との何とも云へぬ美しい網目の模樣を作つて居る。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
決
(
けつ
)
して超凡の人では無い………としたら、
北側
(
きたがわ
)
のスリガラスの
天井
(
てんじやう
)
から
射込
(
さしこ
)
む柔かな光線………何方かと謂へばノンドリした
薄柔
(
うすぐら
)
い
光
(
ひかり
)
で、若い女の裸體を見てゐて
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
前
(
まへ
)
と
同
(
おな
)
じ
樣
(
やう
)
に
其
(
その
)
扉
(
とびら
)
を
押開
(
おしひら
)
くと、
同時
(
どうじ
)
にサツと
射込
(
さしこ
)
む
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
、
疑
(
うたがひ
)
もない、
扉
(
とびら
)
の
彼方
(
かなた
)
は
明
(
あか
)
るい
所
(
ところ
)
だ、
兵曹
(
へいそう
)
はプツと
球燈
(
きゆうとう
)
を
吹消
(
ふきけ
)
す、
途端
(
とたん
)
に、
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
は
私
(
わたくし
)
に
向
(
むか
)
ひ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
あの、雨戸がはずれて、月明りが
靄
(
もや
)
ながら
射込
(
さしこ
)
んでいる、折曲った縁側は、横縦にがやがやと人影が映って、さながら、以前、この
立場
(
たてば
)
が
繁昌
(
はんじょう
)
した、
午飯頃
(
ひるめしごろ
)
の
光景
(
ありさま
)
ではありませんか。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうしてそれは、呪文の影でもあるかのように、彼の脳のなかへ
射込
(
さしこ
)
んで来た。
あめんちあ
(新字新仮名)
/
富ノ沢麟太郎
(著)
▼ もっと見る
冬の夜明けのような極く漠然とした希望の光が頭の中へ
射込
(
さしこ
)
んで来た。
平賀源内捕物帳:長崎ものがたり
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
手一ツの
女世帯
(
おんなじょたい
)
に追われている身は空が青く晴れて日が窓に
射込
(
さしこ
)
み、
斜向
(
すじむこう
)
の「
宮戸川
(
みやとがわ
)
」という
鰻屋
(
うなぎや
)
の
門口
(
かどぐち
)
の柳が緑色の芽をふくのにやっと時候の変遷を知るばかり。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
眼に入るものといへば何時も眼に馴れたものばかりだ………
北側
(
きたがは
)
のスリガラスの天井、
其所
(
そこ
)
から
射込
(
さしこ
)
む弱い光線、
薄
(
うす
)
い
小豆色
(
あづきいろ
)
の
壁
(
かべ
)
の色と同じやうな色の
絨繵
(
じうたん
)
、今は
休息
(
きうそく
)
してゐる
煖爐
(
だんろ
)
、バツクの
巾
(
きれ
)
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
ぞんざいに黒い裏を見せて
引
(
ひっ
)
くり返っているのを、白い指でちょいと直し、素足に
引懸
(
ひっか
)
け、がたり腰障子を左へ開けると、十時過ぎの
太陽
(
ひ
)
が、向うの井戸端の、柳の上から
斜
(
はす
)
っかけに、
遍
(
あまね
)
く
射込
(
さしこ
)
んで
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手一
(
てひと
)
ツの
女世帯
(
をんなじよたい
)
に追はれてゐる身は空が青く晴れて日が窓に
射込
(
さしこ
)
み、
斜向
(
すぢむかう
)
の「
宮戸川
(
みやとがは
)
」と
云
(
い
)
ふ
鰻屋
(
うなぎや
)
の
門口
(
かどぐち
)
の
柳
(
やなぎ
)
が緑色の芽をふくのにやつと
時候
(
じこう
)
の
変遷
(
へんせん
)
を知るばかり。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
射
常用漢字
小6
部首:⼨
10画
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
“射”で始まる語句
射
射殺
射手
射貫
射出
射干
射落
射竦
射水
射抜