女郎めろう)” の例文
あの馬鹿女郎めろうめ、今ごろはどこに何をしているか、一つ探偵たんていをしてやろうと、うちわを持ったまま、散歩がてら、僕はそとへ出た。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
「来るか! それとも逃げ出すか! 来れば許さぬ、今度こそ切る! 逃げれば許す、追いはしない! どうだどうだ! 女郎めろうどもめ!」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼はできるだけ我慢をしてはいたが、ついにある日、馬鹿でおまけに横着なその女郎めろうにたいして、稽古けいこ中に癇癪かんしゃくを破裂さした。
れ、汝等きさまら、裸にしようが、骨を抜こうが、女郎めろう一人と、八千の民、たれかなえ軽重けいちょうを論ぜんやじゃ。雨乞を断行せい。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「それだけ見極めがついておれば、もうこっちのもの同様。寮の女郎めろうにも梅茶亭以来の怨みがあるところ、それこそあつらえどおりな潮時と申すものじゃ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この女郎めろうこぶしぐれえなちっぽけなくせに、山のような大きなうそをつきやがる。」と商人は叫んだ。
晩香坡バンクーバに着いてっからS・O・Sの女郎めろうをヒョッコリ甲板デッキに立たせて、ドンナもんだい。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
舁「やい女郎めろう、静かにしろ、もう後へくも先へ往くもねえ、此処こゝは道が違わい、二居ふたいみねの裏手の方だ、いのしゝおおかみほか人の来る処じゃアえや、これから貴様を新潟あたりへばらすのだぞ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
えい女郎めろう、何を云うぞ、宮様に明かされてたまるものか! ……むずかしことを頼むのではない、ただお枕もとの御佩刀みはかせ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「こいつア恐れ入った。いけませんでしたか。——扈家荘こかそうの一丈青という女郎めろうには、あなたからして、ひでえ目にあった怨みがあるじゃございませんか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紳士 (ステッキをもって、そのすそおさう)ばさばさ騒ぐな。やりで脇腹を突かれる外に、樹の上へ上る身体からだでもないに、羽ばたきをするな、女郎めろう、手をいて、じっとして口をきけ。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仕様のねえ奴だな。女郎めろうどもはどうした。四五人成金のお客が付いた? はははは。ほかのは散歩している。うむ。寝てるのも居る。うんよしよし。俺あ今日横浜へ行ったんだ。なあに。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
甲「それもそうだな、やい女郎めろうめ、其の熊アわれえ縛って引いて来いやア」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
女郎めろう一人に犬一匹を、大丈夫たる者が恐れようや。馬鹿な事を!」と、朗らかに、若衆は笑って肩を聳やかす。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紳士 (ステッキを以つて、其のすそおさふ)ばさ/\騒ぐな。やりで脇腹をかれるほかに、樹の上へ得上えあが身体からだでもないに、羽ばたきをするな、女郎めろう、手をいて、じっとして口をきけ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
忌々いまいましい女郎めろうめ、横から出て思わぬ奴にさらわれてしまったわい」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
猟「やア女郎めろう、脇へ寄れ、その熊を撃つのだ、早く/\」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「そう云われりゃ覚えがある! 思い出しても憎い女郎めろう! 今頃どこにいることやら」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紳士 (はじめて心付く)女郎めろう、こっちへ来い。(ステッキをもって一方をゆびさす。)
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
女郎めろう! おぼえていろ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紳士 (はじめて心付こころづく)女郎めろう此方こっちへ来い。(ステッキを以て一方をゆびさす。)
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「八重! 女郎めろう! 逃がしてたまるか!」
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「しゃッ、女郎めろうめ」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「出て来い。男なら出て来い。意気地いくじなし、女郎めろうの懐にはさまってら。」
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「やあ、さては女郎めろうが女来也よな!」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紳士 俺に云う事は、それだけか、女郎めろう
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「汝逃げるか! 忘恩の女郎めろう!」
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紳士 俺に云ふ事は、それだけか、女郎めろう
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「何を女郎めろうが!」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
女郎めろう!」
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)