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墳
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つか
ふりがな文庫
“
墳
(
つか
)” の例文
孔明の
墳
(
つか
)
のある定軍山に雲がおりると今でもきっと
撃鼓
(
げきこ
)
の声がする。漢中の八陣の遺蹟には、雨がふると、
鬨
(
とき
)
の声が起る。「
干宝晋記
(
かんほうしんき
)
」
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一行はアルバノの山を
踰
(
こ
)
えたり。カムパニアの
曠野
(
ひろの
)
は我前に
横
(
よこたは
)
れり。道の傍なる、
蔦蘿
(
つたかづら
)
深く
鎖
(
とざ
)
せるアスカニウスの
墳
(
つか
)
は先づ我眼に映ぜり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
私は病妻の埋められてある
墳
(
つか
)
の前で、向うにさびしい沼の一部を眺めながら、そのフエルランドの小曲を低声に誦した。
あさぢ沼
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
一心寺に
元和
(
げんな
)
の
往時
(
むかし
)
、天王寺で
討死
(
うちじに
)
した本多
忠朝
(
たゞとも
)
と家来九人を葬つた
墳
(
つか
)
のある事は、誰もがよく知つてゐる筈だ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
岸本は岡の傾斜のところに造られた墓地を通りぬけて、杉の木立の間から村の一部の望まれるような位置へ出た。二つの
墳
(
つか
)
が彼の眼に映った。そこに両親が眠っていた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
これらの㕝
逃入村
(
にごろむら
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
に類せり。しかれども
件
(
くだん
)
の二ツは
社
(
やしろ
)
ありて丹後の人を
忌
(
いみ
)
、
墓
(
はか
)
ありて
盲人
(
めくら
)
をきらふなり、
逃入村
(
にごろむら
)
は
墳
(
つか
)
あるゆゑに天満宮の
神灵
(
しんれい
)
此地を
忌
(
いみ
)
玉ふならん。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
鳶の声澄みつつ舞へれ
陵
(
みささぎ
)
の
槐
(
ゑんじゆ
)
は枯れぬ
墳
(
つか
)
に槐は
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
老人も子供も
墳
(
つか
)
の
間
(
あいだ
)
に出没した。
薬
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
どうか、末節の小義にとらわれず、忠孝の大本にかえって下さい。われわれ兄弟の父母の
墳
(
つか
)
は、みな江北にあって江南にはありません。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これらの㕝
逃入村
(
にごろむら
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
に類せり。しかれども
件
(
くだん
)
の二ツは
社
(
やしろ
)
ありて丹後の人を
忌
(
いみ
)
、
墓
(
はか
)
ありて
盲人
(
めくら
)
をきらふなり、
逃入村
(
にごろむら
)
は
墳
(
つか
)
あるゆゑに天満宮の
神灵
(
しんれい
)
此地を
忌
(
いみ
)
玉ふならん。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
山村に眠る両親の
墳
(
つか
)
は未だそのままにしてあったので、幸作へ
宛
(
あ
)
てて手紙を送って、墓石のことを頼んで遣った。返事が来た。石の寸法だの、
直段書
(
ねだんがき
)
だのを細く書いて寄した。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
聞説
(
きくな
)
らく、昔はボツカチヨオ涙をヰルギリウスの
墳
(
つか
)
に
灑
(
そゝ
)
ぎて、譽を天下に馳せたりとぞ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「ここには、亡き
馬超
(
ばちょう
)
の
墳
(
つか
)
がある。いまわが蜀軍の
北伐
(
ほくばつ
)
に遭うて、地下白骨の自己を嘆じ、なつかしくも思っているだろう。祭を
営
(
いとな
)
んでやるがよい」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此所に景清が娘の
墳
(
つか
)
もあり、一村の氏神にまつる、此村かならず
盲人
(
まうじん
)
を
忌
(
い
)
む、盲人他処より入れば必
祟
(
たゝり
)
あり、景清
後
(
のち
)
に盲人になりしゆゑ、母の
灵
(
れい
)
盲人
(
めくら
)
を嫌ふと所の人のいへりと
記
(
しる
)
せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
幸作に頼んで作った新しい墓石は
墳
(
つか
)
の前に建ててあった。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
と悲しんで、手ずから遺骸を祭り、黄河のほとりに
墳
(
つか
)
を築いて、それに「
忠烈
(
ちゅうれつ
)
沮君之墓
(
そくんのはか
)
」と
碑
(
ひ
)
にきざませた。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此所に景清が娘の
墳
(
つか
)
もあり、一村の氏神にまつる、此村かならず
盲人
(
まうじん
)
を
忌
(
い
)
む、盲人他処より入れば必
祟
(
たゝり
)
あり、景清
後
(
のち
)
に盲人になりしゆゑ、母の
灵
(
れい
)
盲人
(
めくら
)
を嫌ふと所の人のいへりと
記
(
しる
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
勅して、順平侯と
諡
(
おくりな
)
し、成都郊外の
錦屏山
(
きんぴょうざん
)
に、国葬をもって厚く祭らしめた。また、その遺子
趙統
(
ちょうとう
)
を、
虎賁
(
こほん
)
中郎に封じ、弟の趙広を、
牙門
(
がもん
)
の将に任じて、父の
墳
(
つか
)
を守らせた。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
辻に
梟
(
か
)
くるところの賊首何千、さらに、張角を
埋
(
い
)
けた
墳
(
つか
)
をあばいてその首級を洛陽へ
上
(
のぼ
)
せ
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……いわばこの際は彼みずから呉境へ首を埋める
墳
(
つか
)
を探しにきたようなものだ。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「蜀宮を
墳
(
つか
)
としても、魏と最後の最後まで戦うべきです」
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「実は、御先祖の
墳
(
つか
)
へ、墓まいりに行ってまいりました。早暁に出て、御酒宴の前までには立帰って来るつもりでしたが、
古
(
いにしえ
)
の
蹟
(
あと
)
は草に埋もれ田と変り、なかなか見つからないものですから、つい遅く相成りました」
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
冀州の城北に、
墳
(
つか
)
を建て、彼は手厚く
祠
(
まつ
)
られた。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
墳
常用漢字
中学
部首:⼟
15画
“墳”を含む語句
墳墓
墳塋
御墳
古墳
塋墳
墳壟
墳墓地
踏青争上岳王墳
菖蒲池古墳
空中墳墓
私墳
新墳
断塚壊墳
巨墳
大墳
墳壠
不浄墳
土墳
古墳小辞典
古墳室
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