トップ
>
『あさぢ沼』
ふりがな文庫
『
あさぢ沼
(
あさじぬま
)
』
私は知つてゐる人に逢はないやうに沼の向う側を通つて行つた。なつかしい沼、蘆荻の深く生ひ茂つてゐる中に水あほひの濃く紫に咲いてゐる沼、不思議な美しい羽色をした水鳥の棲んでゐる沼、私の恋を育てゝそして滅して行つた沼——さびしい田舎の停車場を下り …
著者
田山録弥
著者
田山花袋
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「令女界 第五巻第一号」1926(大正15)年1月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約10分(500文字/分)
朗読目安時間
約16分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
終
(
しまひ
)
爾
(
なんぢ
)
籍
(
し
)
腕
(
かひな
)
吹井
(
ふきゐ
)
度
(
たび
)
水鶏
(
くひな
)
畔
(
くろ
)
路
(
ぢ
)
何方
(
どちら
)
口吟
(
くちずさ
)
堪
(
たま
)
墳
(
つか
)
巴渦
(
うづ
)
引挙
(
ひきあ
)
蓐
(
しとね
)