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困苦
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こんく
ふりがな文庫
“
困苦
(
こんく
)” の例文
僅
(
わづか
)
に其地を
去
(
さ
)
れば味ひ
美
(
び
)
ならず、その味ひ美なるものは北海より
長江
(
ちやうかう
)
を
泝
(
さかのぼ
)
りて
困苦
(
こんく
)
したるの
度
(
ど
)
にあたれるゆゑならん。
魚
(
うを
)
急浪
(
きふらう
)
に
困苦
(
くるしめ
)
ば味ひかならず
甘美
(
うまき
)
もの也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
退身
(
たいしん
)
爲
(
な
)
し
流浪
(
るらう
)
の身と成りしが二君に仕へるは
武士
(
さむらひ
)
の
廉恥
(
はぢいる
)
所成れ共座して
喰
(
くら
)
へば山も
空
(
むな
)
し何れへか
仕官
(
しくわん
)
に
就
(
つか
)
んと思ひしに不幸にも永の
煩
(
わづら
)
ひに夫も成らず
困苦
(
こんく
)
に困苦を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いかなる
困苦
(
こんく
)
と欠乏とに
悩
(
なや
)
もうとも自分は正しきものである! かく考えることによってわしは自分の不幸を支えていた。しかしわしはそれがあやしくなりだした。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
実際
(
じっさい
)
久
(
ひさ
)
しいあいだの
心労
(
しんろう
)
と
老年
(
ろうねん
)
に、この
最後
(
さいご
)
の
困苦
(
こんく
)
が
加
(
くわ
)
わって、かれはもう自分を
支
(
ささ
)
える力を
失
(
うしな
)
っていた。自分でもどれほどひどくなっているか、かれは知っていたろうか。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
かれらの
困苦
(
こんく
)
はどんなであったかを
想像
(
そうぞう
)
してくれたまえ。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
産終
(
うみをは
)
るまでの
困苦
(
こんく
)
のために
尾鰭
(
をひれ
)
を
損
(
そこな
)
ひ
身
(
み
)
痩
(
やせ
)
労
(
つか
)
れ、ながれにしたがひてくだり
深淵
(
ふかきふち
)
ある所にいたればこゝに
沈
(
しづ
)
み
居
(
ゐ
)
て
労
(
つかれ
)
を
養
(
やしな
)
ひ、もとのごとく
肥太
(
こえふと
)
りて
再
(
ふたゝ
)
び
流
(
ながれ
)
に
泝
(
さかのぼ
)
る。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
われわれは同じ日にこの
孤島
(
ことう
)
に流された。同じ船で。それゆえに同じ日に、同じ船でこの島を去らねばならない。われわれはいかほどの
困苦
(
こんく
)
をともにしてきたことか。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
種々と申上げたな
全體
(
ぜんたい
)
汝
(
おの
)
れは何と心得居るや汝等夫婦は
貧窮
(
ひんきう
)
に
迫
(
せま
)
りて
困苦
(
こんく
)
するを
愍然
(
ふびん
)
に思ひ是迄此段右衞門が
樣々
(
さま/″\
)
と
見繼
(
みつい
)
で
遣
(
やつ
)
た其恩義を忘れし爰な恩知ずの
大膽者
(
だいたんもの
)
とは
汝
(
おの
)
れがことなり然るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
も
遣込
(
つかひこみ
)
殘
(
のこ
)
り少なに成ける程に心は
彌猛
(
やたけ
)
に思へども
猶
(
なほ
)
如何に共
爲
(
せん
)
術
(
すべ
)
なく
必竟
(
ひつきやう
)
斯る
難澁
(
なんじふ
)
に及ぶと云も兒の有故身の
振方
(
ふりかた
)
も成ぬなり此上
親子
(
おやこ
)
餓死
(
うゑじに
)
に成行事の
悲
(
かな
)
しさよ
寧
(
いつ
)
そ此子も妻諸共に死んで
呉
(
くれ
)
なば此樣に今の
困苦
(
こんく
)
は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“困苦”の意味
《名詞》
困苦(こんく)
困り苦しむこと。
(出典:Wiktionary)
困
常用漢字
小6
部首:⼞
7画
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“困苦”で始まる語句
困苦寂寥
困苦惨憺
困苦欠乏
困苦艱難