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君
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ぎみ
ふりがな文庫
“
君
(
ぎみ
)” の例文
さては、ぐずり松平の御前とは、
長沢松平
(
ながさわまつだいら
)
のお名で通る源七郎
君
(
ぎみ
)
のことでござったか。いや、ますます面白うなって参ったぞ。
旗本退屈男:05 第五話 三河に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「でも、叔父
君
(
ぎみ
)
は、そんな世間見ずではいけない。正行もはや十四、
初陣
(
ういじん
)
もすべき年ごろなのに……と再三、母上へお手紙を下さいました」
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然
(
しかる
)
に澤の井は其後漸く
月
(
つき
)
重
(
かさな
)
り今は
包
(
つゝむ
)
に包まれず
或時
(
あるとき
)
母に向ひ
恥
(
はづ
)
かしながら徳太郎
君
(
ぎみ
)
の
御胤
(
おんたね
)
を
宿
(
やど
)
しまゐらせ
御内意
(
ごないい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
なぜと申せば、音に名高き大先生たるカピ
君
(
ぎみ
)
が、鼻の先に口輪をかけておりましては、どうして
不幸
(
ふこう
)
なるジョリクール
氏
(
し
)
が服すべき
下剤
(
げざい
)
の調合を命ずることができましょう。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ういういしい花嫁
君
(
ぎみ
)
の行く道には、祝いの花がまかれないで、
呪
(
のろ
)
いの手が
開
(
ひろ
)
げられていたのか、京都
下加茂
(
しもがも
)
の北小路家へ迎えられるとほどもなく、男の子一人を産んで帰った。
柳原燁子(白蓮)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
現
(
げ
)
にやうやくにして歸りぬ。されど二人の賓客を伴へり、夫人は一聲アントニオと云ひしが、
忽
(
たちまち
)
又調子を
更
(
か
)
へてアントニオ
君
(
ぎみ
)
と云ひつゝ、その
嚴
(
おごそ
)
かに落つきたる目を擧げて、夫と我とを見くらべたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
箪食壺漿
(
たんしこしょう
)
の歓びに沸きたってはおるが、かんじんな相馬の
大殿
(
おおとの
)
将門
君
(
ぎみ
)
が、なんと、ややもすれば、お淋しそうな、お顔つきではあるまいか。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「源七郎
君
(
ぎみ
)
におわしまするか。土州にござります。いつもながら御健勝に渡らせられまして、恐悦に存じまする……」
旗本退屈男:05 第五話 三河に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「なに、尾張中将様の御一子万太郎
君
(
ぎみ
)
がそちの家に? そりゃ
稀有
(
けう
)
なことじゃ、万が一、お粗相でもあっては、お家の一大事」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まさしくそれこそは、ぐずり松平の御異名で呼ばれている源七郎
君
(
ぎみ
)
に違いない。だが、そのお姿の物々しさを見よ。
旗本退屈男:05 第五話 三河に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
さればこそ万寿
君
(
ぎみ
)
の身をゆだねられて落ちたのだろうに、近ごろ、我慾に目がくらんで、新田義貞のもとへ密訴して出た。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女駕の
御守殿
(
ごしゅでん
)
の
供人
(
ともびと
)
など、合点のゆかない行装であるが、父中将の持てあましている万太郎
君
(
ぎみ
)
の日常を知る者には、さほど、目を
瞠
(
みは
)
るに足らないことで
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして小太郎
君
(
ぎみ
)
(義貞)のお相手にはよい者と選ばれて、ここから近い利根川の舟遊び、文珠山の紅葉狩り、冬は
小坪
(
こつぼ
)
の
雪団
(
ゆきまろ
)
めと、四季いろいろな記憶は多い。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ああそれはそれは、
右大臣信長公
(
うだいじんのぶながこう
)
のお妹
君
(
ぎみ
)
で小谷の方さま、おうわさにもうけたまわっておりました」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そうです。その後家
君
(
ぎみ
)
の許に、ご存知の、小右京の君も一つに身をよせていましたゆえ」
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ただ今、
神戸
(
かんべ
)
信孝
君
(
ぎみ
)
、
丹羽
(
にわ
)
長秀様などの一軍が、淀川の岸まで到着されました」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
関ヶ原の合戦に、細川家は東軍に御加勢、徳川方と
旗幟
(
きし
)
はすでに鮮明でおざるし——また、
其許
(
そこもと
)
におかれては、故太閤さまの遺孤秀頼
君
(
ぎみ
)
が、唯一の味方とお頼みの人とは世上にかくれもないことよ。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ひさしく三
法師
(
ぼうし
)
君
(
ぎみ
)
にもご拝顔いたしませぬので、ただいまごきげんうかがいをすまして、お
暇
(
いとま
)
をいただいてまいりました。時に、話はちがいまするが、さきごろ、秀吉どのには世にもめずらしい
品
(
しな
)
を
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あっ、まに合わなかった。叔父
君
(
ぎみ
)
は早や世を去ったか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“君”の意味
《名詞》
(きみ)同輩又は目下の者に対する二人称。主に男性が会話において用いる。「あなた」よりぞんざいだが、「おまえ」より丁寧。
古典日本語
(出典:Wiktionary)
“君”の解説
君(きみ、クン)は、主に東アジアの漢字文化圏の王朝でみられた君主の称号(君主号)または皇族・王族、貴族(特に外戚・功臣)の称号。
(出典:Wikipedia)
君
常用漢字
小3
部首:⼝
7画
“君”を含む語句
細君
大君
諸君
主君
母君
遊君
某君
妻君
父君
妹君
夫君
聞得大君
内君
吾君
貴君
君達
女君
兄君
舅君
役君小角
...