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入物
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いれもの
ふりがな文庫
“
入物
(
いれもの
)” の例文
麦焦
(
むぎこが
)
しを喰わせるものと見えて麦焦しの
入物
(
いれもの
)
がその端にある。また差入物というような訳と見えて少しよい食物もそこに置いてあります。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
と云いながら
入物
(
いれもの
)
ごと
投
(
ほう
)
り付けましたが、此の皿は
度々
(
たび/\
)
焼継屋
(
やきつぎや
)
の御厄介になったのですから、お
母
(
ふくろ
)
の
禿頭
(
はげあたま
)
に
打付
(
ぶッつか
)
って
毀
(
こわ
)
れて血がだら/\出ます。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それから半刻ばかり經つて
入物
(
いれもの
)
を取りに行くと、お舟と和助は何處からか歸つて來て、二人そつぽを向いて坐つて居たといふぢやありませんか」
銭形平次捕物控:097 許婚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
入物
(
いれもの
)
は
其方
(
そつち
)
のですが、
其
(
その
)
つまらん
中身
(
なかみ
)
は
持參
(
ぢさん
)
ですと
言
(
い
)
ひたい
處
(
ところ
)
を、ぐツと
我慢
(
がまん
)
して、
余等
(
よら
)
は
初對面
(
しよたいめい
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
をした。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
元来印籠は印の
入物
(
いれもの
)
であるが、携帯用の薬入れとしても重宝がられた。胴乱もほぼ同じく、印、薬などの入物で腰に下げて
携
(
たずさ
)
うものであってしばしば両者にけじめはない。
樺細工の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
▼ もっと見る
猫の
入物
(
いれもの
)
とかで、
藁
(
わら
)
で造った
行火
(
あんか
)
のようなものが置いてある。私には珍らしかった。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
つい此間自分も蟇口から札を一枚拔取られたので、
他人事
(
ひとごと
)
とは思はれなかつた。
入物
(
いれもの
)
ごと取るので無く、目立たないやうに一枚ぬき取る方法迄同じだとすると、同一犯人である事は確かだ。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
入物
(
いれもの
)
が鎧櫃であるから、それに取りあわせて紅い雫を血だという。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「これはまた妙ね。お酒か何かの
入物
(
いれもの
)
じゃないの」
リギ山上の一夜
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
一人
貰
(
もら
)
ひ
度
(
たく
)
望
(
のぞ
)
みと云ふは他ならず何事も
拔目
(
ぬけめ
)
なく實家の立派なる持參金の
澤山
(
たくさん
)
有
(
ある
)
養子なりなどと云ひ又奉公人が
風邪
(
かぜ
)
でも引て
寢
(
ね
)
ると人と
入物
(
いれもの
)
は有次第なり米が
入
(
いら
)
なくて
能
(
よい
)
などと
戲談
(
おどけ
)
にも云ふ程の
吝嗇
(
りんしよく
)
成
(
な
)
れば養子の
周旋
(
せわ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いろいろな
入物
(
いれもの
)
とを取り揃えろ。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「
入物
(
いれもの
)
を持っているか」
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
入物
(
いれもの
)
の蓋を取り
除
(
の
)
けて水飴を取りにかゝるから、川添富彌がはてなと見て居ります。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
眼前
(
めのまへ
)
にあるソースや
辛
(
からし
)
の
入物
(
いれもの
)
だの、ごちや/\
置
(
なら
)
べた洋酒の
瓶
(
びん
)
だの、壁紙で貼りつめた壁だの、その壁にかゝる粗末の額、ビイルの広告などは、反つて私の身を置く場所に
適
(
ふさは
)
しかつた。
犬
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“入”で始まる語句
入
入用
入口
入牢
入来
入水
入込
入交
入日
入相