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何不足
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なにふそく
ふりがな文庫
“
何不足
(
なにふそく
)” の例文
いったいわたくしはもう二千
年
(
ねん
)
の
昔
(
むかし
)
からこの
湖
(
みずうみ
)
の中に
住
(
す
)
んで、
何不足
(
なにふそく
)
なく
暮
(
く
)
らしていたものでございます。
田原藤太
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
今
(
いま
)
自分
(
じぶん
)
の
前
(
まへ
)
に
坐
(
すわ
)
つてゐる
叔母
(
をば
)
は、たつた
一人
(
ひとり
)
の
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
を
生
(
う
)
んで、その
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
が
順當
(
じゆんたう
)
に
育
(
そだ
)
つて、
立派
(
りつぱ
)
な
學士
(
がくし
)
になつたればこそ、
叔父
(
をぢ
)
が
死
(
し
)
んだ
今日
(
こんにち
)
でも、
何不足
(
なにふそく
)
のない
顏
(
かほ
)
をして
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
どんな
天気
(
てんき
)
にでも、外にいるのになれているらしく、寒いのなどは、
平気
(
へいき
)
のように見えました。もうひとりのほうは、
太
(
ふと
)
っていて、身なりもりっぱで、
何不足
(
なにふそく
)
ないお
百姓
(
ひゃくしょう
)
さんのようでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
ここに、
金持
(
かねも
)
ちの
老人
(
ろうじん
)
がありました。
何不足
(
なにふそく
)
なく
暮
(
く
)
らしていました。
町の真理
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小六
(
ころく
)
は
何不足
(
なにふそく
)
なく
叔父
(
をぢ
)
の
家
(
いへ
)
に
寐起
(
ねおき
)
してゐた。
試驗
(
しけん
)
を
受
(
う
)
けて
高等學校
(
かうとうがくかう
)
へ
這入
(
はい
)
れゝば、
寄宿
(
きしゆく
)
へ
入舍
(
にふしや
)
しなければならないと
云
(
い
)
ふので、
其
(
その
)
相談
(
さうだん
)
迄
(
まで
)
既
(
すで
)
に
叔父
(
をぢ
)
と
打合
(
うちあは
)
せがしてある
樣
(
やう
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
小六
(
ころく
)
は
父
(
ちゝ
)
が
死
(
し
)
んで、すぐと
叔父
(
をぢ
)
に
引
(
ひ
)
き
取
(
と
)
られて
以來
(
いらい
)
、
學校
(
がくかう
)
へも
行
(
ゆ
)
けるし、
着物
(
きもの
)
も
自然
(
ひとりで
)
に
出來
(
でき
)
るし、
小遣
(
こづかひ
)
も
適宜
(
てきぎ
)
に
貰
(
もら
)
へるので、
父
(
ちゝ
)
の
存生中
(
ぞんしやうちゆう
)
と
同
(
おな
)
じ
樣
(
やう
)
に、
何不足
(
なにふそく
)
なく
暮
(
く
)
らせて
來
(
き
)
た
惰性
(
だせい
)
から、
其日
(
そのひ
)
其晩
(
そのばん
)
迄
(
まで
)
も
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“何不”で始まる語句
何不自由