何万なんまん)” の例文
やしゃ子ねずみまで何万なんまんなん千という仲間なかまのこらずぞろぞろ、ぞろぞろ、まっくろになって、ねこ陣取じんどっている横町よこちょうはらかってめていきました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
うつくしいうつくしい桔梗ききょういろのがらんとした空の下を、じつ何万なんまんという小さな鳥どもが、幾組いくくみ幾組いくくみもめいめいせわしくせわしく鳴いて通って行くのでした。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
突然とつぜんつて大地だいぢたゝきつけると、これほどの奴等やつら何万なんまんとなくをくつてわがものにしてやうといふところかね用意よういはしてるとおもはれるばかり、のあたらぬもりなかつちやはらか
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みことにかかってほろぼされた賊徒ぞくとかず何万なんまんともれぬ。で、それが一だん怨霊おんりょうとなってすきうかがい、たまたまこころよからぬ海神かいじんたすけけをて、あんな稀有けう暴風雨あらしをまきおこしたのじゃ。
何万なんまんというものが、ぞろぞろかみさまのところあつまってて、めいめい、おいいわたしをけました。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)