他方たほう)” の例文
が、一ぽうにかくうれしさがこみあぐると同時どうじに、他方たほうにはなにやら空恐そらおそろしいようなかんじがつよむねつのでした。
友の思想と自分の思想とはつねほとんど同じで、其の一方の感ずることはやがまた他方たほうひとしく感ずる處であるが、いま場合ばあひのみは、私はたゞち賛同さんどうの意をひやうすることが出來なかツた。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
一方いつぽうでは下敷したじきしたからたすけをふてわめき、他方たほうでは消防しようぼうきゆうぐるさけび、これにしてなき餘震よしん鳴動めいどう大地だいち動搖どうようとは、さいはひもつのがれたものにはくだしようもなかつたであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ほう自分達じぶんたち仲間なかまからしたしいひとうしなうのでございますから、しずってりますのに、他方たほう自分達じぶんたち仲間なかましたしきひと一人ひとりむかえるのでございますから、むしいさんでいるような
ほう火竜かりゅう他方たほう水竜すいりゅう——つまりよういんとのべつはたらきがくわわるから、そこにはじめてあの雷鳴らいめいだの、稲妻いなづまだのがおこるので、あめくらべると、この仕事しごとほうはるかに手数てすうがかかるのじゃ……。