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たほう
一方では
下敷の
下から
助けを
乞ふてわめき、
他方では
消防の
急を
告ぐるさけび、これに
和して
絶え
間なき
餘震の
鳴動と
大地の
動搖とは、
幸に
身を
以て
免れたものには
手の
下しようもなかつたであらう。
一
方は
自分達の
仲間から
親しい
人を
失うのでございますから、
沈み
切って
居りますのに、
他方は
自分達の
仲間に
親しき
人を
一人迎えるのでございますから、
寧ろ
勇んでいるような