“ようか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
八日35.5%
陽貨12.9%
養家9.7%
八鹿6.5%
楊家6.5%
妖火3.2%
妖化3.2%
妖歌3.2%
妖耶3.2%
妖花3.2%
沃化3.2%
溶化3.2%
葉柯3.2%
養花3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もう八日ようか経てば、大檀那様おおだんなさまの御命日でございます。御命日に敵が打てますのも、何かの因縁でございましょう。」
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この語は、陽貨ようか篇にも現われている。おそらく孔子の有名な語であったのであろう。が、ここではそれが学ぶべき道の第二段として掲げられるのである。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
多助は少しもすきがありませんで稼ぎますのは、追々金を貯めて国へ帰り、養家ようかへ恩返しをしようと云うので、後には地面の二十四ヶ所も持つようになりますが
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
八鹿ようかの妙見山の上に、明治の初めに出雲大社からもらったという塔があるというが、これなども海から運んできたのであろう。大社へ木材を寄進したお礼にもらったと伝えている。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
しかも御衣勝おんぞがち着痩きやせはしたが、玉のはだえ豊かにして、汗はくれないの露となろう、むべなるかな楊家ようかじょ、牛込南町における河野家の学問所、桐楊とうよう塾の楊の字は、菅子あって、えらばれたものかも知れぬ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
青く黄色く燃える眼底の妖火ようかは、彼が激すれば激するほど、その光輝こうきを増して行くように思われた。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
怪屋の妖火ようか
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
外はもうやがて丑満うしみつにも近い刻限だというのに、一歩大門をなかへはいると、さすがは東国第一の妖化ようか咲き競う色町だけがものはあって、艶語えんご、弦歌、ゆらめくあかり、脂粉の香に織り交ざりながら
江上こうじょうに聞く一しゅう妖歌ようか「おまえ待ち待ちあしはな
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
およそ北京ほくけい山東さんとう尼姑にこことごとく逮捕して京に上せ、厳重に勘問かんもんし、ついに天下の尼姑という尼姑をとらうるに至りしが、得るあたわずしてみ、遂に後の史家をして、妖耶ようか人耶ひとかわれこれを知らず
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
柿丘秋郎が、こんな妖花ようかかかわるようになったのは、彼の不運ともいうべきだろう。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
沃化ようか銀板——すでに感光している乾板を前にして、法水もさすが二の句が継げなかった。事実この事件とは、異常に隔絶した対照をなしているからであった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
愛は堅きものをむ。すべての硬性を溶化ようかせねばやまぬ。女の眼に耀かがやく光りは、光りそれみずからのけた姿である。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また、銀鴨一羽取りて(兼ねて鳥屋とや内に置く)参進して葉柯ようかに附くとあり。これは銀製の鴨を余興にまいらせたと見ゆ。
降らなければくもる。所謂養花ようかの天。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)