陽貨ようか)” の例文
むかし陽貨ようか孔子こうしをうらんで害を加えんとしたり、臧倉ぞうそうなどというやからが孟子に向ってつばを吐いたしぐさにも似ておる。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この語は、陽貨ようか篇にも現われている。おそらく孔子の有名な語であったのであろう。が、ここではそれが学ぶべき道の第二段として掲げられるのである。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
陽貨ようか、孔子を見んと欲す。孔子まみえず。孔子にいのこおくる。孔子其の亡きを時として、往きて之を拝す。これみちに遇う。孔子に謂いて曰く、来れ、われなんじと言わんと。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
魯の大夫陽貨ようかが先師を引見しようとしたが、先師は応じられなかった。そこで陽貨は先師に豚肉の進物をした。先師は陽貨の留守を見はからってお礼に行かれた。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
同様の方法をもって論語の後半を分析すると、季氏きし陽貨ようか微子びしの三篇が非常に新しく、残余の七篇が斉人所伝の『論語』として独立した孔子語録であったらしく考えられる。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)