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ぢうりやう
然し
彼は
重量ある
唐鍬を
振り
翳して一
鍬毎にぶつりと
土をとつては
後へそつと
投げつゝ
進む。
彼は
其開墾の
仕事が
上手で
且つ
好きである。
繰返して
三度、また
跫音がしたが、
其時は
枕が
上らなかつた。
室内の
空氣は
唯彌が
上に
蔽重つて、おのづと
重量が
出來て
壓へつけるやうな!
與吉が
五つの
春に
成つた。ずん/\と
生長して
行く
彼の
身體はおつぎの
手に
重量が
過ぎて
居る。
釣瓶の
底には
僅に
保たれた
水に
埃が
浸されて
沈んで
居た。
外側は
青い
苔の
儘に
乾燥して
居た。
彼は
鍵の
手の
杙を
兩手に
持つて
其大きな
身體の
重量を
加へて
竪に
壓へて
見た。