“しめなほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
〆直50.0%
締直50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見れば細君は稲扱(いねこ)く手を休めた。音作の女房も振返つて、気の毒さうに省吾の顔を眺め乍ら、前掛を〆直(しめなほ)したり、身体の塵埃(ほこり)を掃つたりして、軈(やが)て顔に流れる膏汗(あぶらあせ)を拭いた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
も手早く〆直(しめなほ)し三十六計逃るに如(しか)じと隙(すき)を見合せひよいと身を躍(をどら)せて奴等が股(また)を潜(くゞ)り脱(ぬけ)表の方へ駈出すにヤレ逃すなと追駈(おつかく)るを表に待たる仲間の雲助共おつと兄イさう甘(うま)く行(ゆく)ものかと捕へしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さて残つたのを捨てる訳にもいかず、犬に呉れるは勿体(もつたい)なし、元の竹の皮に包んで外套(ぐわいたう)の袖袋(かくし)へ突込んだ。斯うして腹をこしらへた上、川船の出るといふ蟹沢を指して、草鞋(わらぢ)の紐(ひも)を〆直(しめなほ)して出掛けた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
締直(しめなほ)し支度をして行んとする故彼方(かなた)に居る雲助共は大聲(おほごゑ)揚(あげ)ヤイ/\能(よく)そんな事で行(いけ)る者か何でも乘て貰(もら)へ/\今時生若(なまわか)い者が大金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さあ、之(これ)からが名代(なだい)の天生峠(あまふたうげ)と心得(こゝろえ)たから、此方(こツち)も其気(そのき)になつて、何(なに)しろ暑(あつ)いので、喘(あへ)ぎながら、先(ま)づ草鞋(わらぢ)の紐(ひも)を締直(しめなほ)した。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
願ふと云ふも忍(しの)び泣(なき)殊(こと)に他人に有ながら當家へ養子(やうし)に來た日より厚(あつ)く深切(しんせつ)盡(つ)くして呉し支配人なる久八へ鳥渡成(ちよつとなり)とも書置(かきおき)せんと有(あり)あふ硯(すゞり)引寄(ひきよ)せて涙ながらに摺流(すりなが)す墨(すみ)さへ薄(うす)き縁(え)にしぞと筆(ふで)の命毛(いのちげ)短(みじ)かくも漸々(やう/\)認(したゝ)め終(をは)りつゝ封(ふう)じる粘(のり)より法(のり)の道(みち)心ながら締直(しめなほ)す帶の博多(はかた)の一本獨鈷(どつこ)眞言(しんごん)成ねど祕密(ひみつ)の爲細腕(ほそうで)成ども我一心長庵如き何の其岩(いは)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)