“かんぷ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
完膚41.8%
姦婦20.9%
姦夫14.9%
悍婦4.5%
関釜4.5%
奸婦3.0%
官符3.0%
肝腑3.0%
奸夫1.5%
駻婦1.5%
(他:1)1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして予想せられた如く完膚かんぷなく敗北し、家康は血にそまって、ともかく城へ逃げ帰ることができたのである。
家康 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
妥協性はなかったが、どこまでも陽性で、よく論じよく怒りよく笑いなかんずく論敵を完膚かんぷなきまでに説破することを最も得意としていた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
姦婦かんぷ」と一喝いっかつらいの如くうついかれる声して、かたに呼ばはるものあり。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
その後姑と媳と喧嘩けんかに際し、姑まず媳に向いこの姦婦かんぷめと罵ると、誓言してそんな覚えなしと言い張る。
それに、実に矛盾した考えだが、直観は直観としても、僕はどうにでもして米倉が姦夫かんぷであるという確信と証拠を得たい気がしていたのだ。
黄昏の告白 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
さればその夫にして他に愛を分ち我を恥かしむる行為あらば、我は男子が姦婦かんぷに対するの処置を以てまた姦夫かんぷに臨まんことを望むものなり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
自然、悍婦かんぷも、驕婦きょうふも、物を縫うている瞬間だけは、良妻であり、賢婦であることのほかには見えない。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
私のはつきりした望みは私の愛し得るやうな善良な聰明な女の人を探し求めることだつたのです——ソーンフィールドに殘してあるあの悍婦かんぷと正反對の人を。
下関の桟橋へ着いた七千トン級の関釜かんぷ連絡船、楽浪丸らくろうまるの一等船室から一人の見窄みすぼらしい西洋人がヒョロヒョロと出て来た。
人間レコード (新字新仮名) / 夢野久作(著)
無表情な顔をならべて関釜かんぷ連絡T丸の船艙へ流れこむ朝鮮人の白衣びゃくえの列。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
宮さん、お前は奸婦かんぷだよ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「知らいでどうしよう! 金吾は悪病と悪夢からさめている! 形の上ではそちにも長い世話になったが、礼をいう一言もない。——帰れ帰れ! 妖婦ッ、奸婦かんぷッ。これ以上金吾の身に寄ってくるならば、この了戒りょうかいの刀を越えてまいらねばなるまいぞ——」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、突として、朝廷から、官符かんぷをもって“将門追捕ノ令”が関東諸国へたいして、発せられた。その内容は、
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼らは准后さまに取入って、官符かんぷをいただき、ご朱印船しゅいんぶねと公称して、あちらの国からさまざまな物を交易して帰り、その一部を、内裏の后町きさきまちさばいたあとを、いちにも出して、巨利をせしめながら、後宮の女たちからは
下からささえた武蔵太郎は刃ごたえがあって、一声肝腑かんぷをえぐる叫びをあげたのは剣狂丹下左膳であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
肝腑かんぷに徹する霜のような気合い、殺刀風を起こして土間の一隅から?
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
此の男が奸夫かんぷかも知れず、なんにいたせ尋常の者でない上に、無慈悲千万な奴だと思いますれば、まことの親でも少しも有難くございません、それに引換え、養い親は命の親でもあるに
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其の時の男というは此の幸兵衛か、たゞしは幸兵衛は正しい旦那で、奸夫かんぷは他の者であったか、其の辺の疑いもありますから、とくと探索した上で仕様があると思いかえして、何気なく肌を入れまして、
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ガラツ八の勇猛さでも、この雌豹めへうのやうな美しい駻婦かんぷにはかなり手古摺てこずつたやうです。
もっともミウレ氏によれば、後者のうちおそらく九、〇〇〇は寡婦鰥夫かんぷであった1