関釜かんぷ)” の例文
下関の桟橋へ着いた七千トン級の関釜かんぷ連絡船、楽浪丸らくろうまるの一等船室から一人の見窄みすぼらしい西洋人がヒョロヒョロと出て来た。
人間レコード (新字新仮名) / 夢野久作(著)
下関に着いて、そこから関釜かんぷ連絡船に乗って、玄海灘げんかいなだを渡るのだが、そのときのことをちょっと……。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
彼は朝鮮を立って関釜かんぷを渡ってしまうと、もう見るものが青々として病気なんかなおってしまったようだ——だけどまあこの際ゆっくり休んでやるんだ、などと言っていた。
無表情な顔をならべて関釜かんぷ連絡T丸の船艙へ流れこむ朝鮮人の白衣びゃくえの列。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)