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姦夫
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かんぷ
ふりがな文庫
“
姦夫
(
かんぷ
)” の例文
そこで彼は、その日旅に出ると偽って、
姦夫
(
かんぷ
)
姦婦
(
かんぷ
)
が
媾曳
(
あいびき
)
をしている現場を押え、いきなり用意の短刀で、男を一突きに突き殺してしまった。
白髪鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
或は既に
姦夫
(
かんぷ
)
であるかの如く思はれはしまいかとさへ心配した。更にまた、其の人が自分よりは数等
立
(
た
)
ち
優
(
まさ
)
つた男であつた場合をも考へて見た。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
それに、実に矛盾した考えだが、直観は直観としても、僕はどうにでもして米倉が
姦夫
(
かんぷ
)
であるという確信と証拠を得たい気がしていたのだ。僕は苦悶した。
黄昏の告白
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
姦夫
(
かんぷ
)
シュテッヘにも非業な最期を遂げさせ、さらに第三の夫、八住も殺さなければならなくなったのです。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
お國と源次郎の
奸策
(
わるだくみ
)
の
一伍一什
(
いちぶしゞゅう
)
を
立聞
(
たちぎゝ
)
致しまして、孝助は自分の部屋へ帰り、もう是までと思い詰め、
姦夫
(
かんぷ
)
姦婦
(
かんぷ
)
を殺すより
外
(
ほか
)
に
手段
(
てだて
)
はないと忠心一
途
(
ず
)
に思い込み
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
しかも兇行の
因
(
もと
)
となった武大の死や、淫婦
姦夫
(
かんぷ
)
の悪事は、すべて武松が旅の留守中に起ったものだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
繼母に義理を立てて、一度は弟に家督を讓つたが、その弟八十郎は、繼母のお禮と
姦夫
(
かんぷ
)
杉本友之助の間に出來た不義の子と知つた時、どんなに
口惜
(
くや
)
しかつたことだらう。
銭形平次捕物控:216 邪恋の償ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
可憐
(
かれん
)
の嬢が成行きかな。我不幸にして先妻は
姦夫
(
かんぷ
)
と
奔
(
はし
)
り、孤独の身なり、かかる醜婦と結婚せば、かかる悲哀に沈む事なく、家庭も
睦
(
むつ
)
まじく神に仕えらるるならんと
云々
(
うんぬん
)
。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
崔はおどろいて、さては他に
姦夫
(
かんぷ
)
があるのかと、
憤怒
(
いきどおり
)
に堪えぬままに起き出でて室外をさまよっている時、おぼろの月のひかりに照らされて、彼女は屋上から飛び降りて来た。
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
最も多いのが眼の球を
抉
(
く
)
り抜かれた乞食、それから
耳剃
(
みみそり
)
の刑と
鼻剃
(
はなそり
)
の刑、これらは
姦夫
(
かんぷ
)
姦婦
(
かんぷ
)
がやられるので、
良人
(
おっと
)
が見付けて訴えるとその男と女がそういう刑に遇うことがある。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
さればこの教えの趣意は、淫夫にても
姦夫
(
かんぷ
)
にてもすでに
己
(
おの
)
が夫と約束したるうえは、いかなる恥辱を
蒙
(
こうむ
)
るもこれに従わざるをえず、ただ心にも思わぬ顔色を作りて
諫
(
いさ
)
むるの権義あるのみ。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
姦夫
(
かんぷ
)
姦婦
(
かんぷ
)
をはだかにして、庭にうずめたのだ。そして、首だけを地上に残して、お互いにながめ合えるようにして、かれらの恐怖を最長限に引き延ばそうとしたのだ。
影男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
事件は牢役署勤めの官人
楊雄
(
ようゆう
)
の妻の姦通沙汰だ。おそらくは楊雄がそれを知って、他人の手で
姦夫
(
かんぷ
)
如海を殺させたものにちがいなかろう。と奉行所では
観
(
み
)
たのである。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
妾は愛に
貴賤
(
きせん
)
の別なきを知る、
智愚
(
ちぐ
)
の
分別
(
ふんべつ
)
なきを知る。さればその夫にして他に愛を分ち我を恥かしむる行為あらば、我は男子が
姦婦
(
かんぷ
)
に対するの処置を以てまた
姦夫
(
かんぷ
)
に臨まんことを望むものなり。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
そして情熱でもなく、夫婦愛でもなく、不思議な悪縁の糸に結ばれ合って、互いに離れることも、殺すことも出来ないで、
自暴
(
やけ
)
の底に、のた打ち廻っているのが
姦夫
(
かんぷ
)
淫婦
(
いんぷ
)
の浅ましい
実相
(
じっそう
)
であった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
姦夫
(
かんぷ
)
姦婦
(
かんぷ
)
を裸にして、庭にうずめたのであった。
影男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
姦夫
(
かんぷ
)
の
足業
(
あしわざ
)
は
武大
(
ぶだ
)
を
悶絶
(
もんぜつ
)
させ、妖婦は
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
姦
漢検準1級
部首:⼥
9画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“姦夫”で始まる語句
姦夫々々
姦夫姦婦