“なら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナラ
語句割合
19.4%
14.3%
11.7%
8.6%
6.8%
5.5%
4.8%
3.7%
奈良3.3%
2.6%
2.3%
2.3%
1.8%
1.6%
1.4%
1.2%
1.2%
寧楽0.8%
0.7%
0.6%
0.5%
0.5%
0.4%
0.4%
0.2%
0.2%
0.2%
平準0.2%
平行0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
平城0.1%
0.1%
0.1%
仿0.1%
吹奏0.1%
0.1%
0.1%
平直0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
温習0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
調0.1%
那良0.1%
0.1%
0.1%
陳列0.1%
馴致0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とう時、わたしの一家は長さきんでゐた。その長さきには、下岡蓮杖おうならんで、日本寫しんかい元祖ぐわんそである上野彦馬おうが同じくんでゐた。
一階南側にならんでいる窓が恰も巨大な閘門こうもんのようにおびただしい濁流を奔出させているのであったが、あの小学校が彼処あそこに見えるとすると
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
この筆法にならってわたくしはその生れたる過去の東京を再現させようと思って、人物と背景とを隅田川の両岸に配置したのである。
正宗谷崎両氏の批評に答う (新字新仮名) / 永井荷風(著)
あらをはつたとき枯葉かれはおほいやうなのはみなかまでゝうしろはやしならみきなはわたして干菜ほしなけた。自分等じぶんら晝餐ひるさいにも一釜ひとかまでた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
当時のならいとして、他国に亡命した者は、その生命の保証をその国に盟ってもらってから始めて安んじて居つくことが出来るのだが
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
牝牛めうし小鳥ことりは、どうしてこんなにうつかりしてゐたのでせう。早速さつそく子守歌こもりうたならはなければなりません。ところでだれならつたものでせう。
お母さん達 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
「万人の鏡」と云ふ意味は万人のクリストにならへと云ふのではない。たつた一人のクリストの中に万人の彼等自身を発見するからである。
続西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
猛狒ゴリラるいこのあな周圍しうゐきばならし、つめみがいてるのだから、一寸ちよつとでも鐵檻車てつおりくるまそとたら最後さいごたゞちに無殘むざんげてしまうのだ。
慶州けいしゆうには周圍しゆういひくやまがあつて、一方いつぽうだけすこひらけてゐる地勢ちせいは、ちょうど内地ないち奈良ならて、まことに景色けしきのよいところであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
二十間ばかり東に離れて山腹を切り取った一坪位の平にならされた所に、栂の枝で造ったいたって無造作な猟師の鳥屋とやのようなものが立っていた。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
下で寄り集まった眼球がみんな私たちを仰向いているような気がする、その稜角の窪んだ穴の中に、頭をならべて、横になったのが
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
茶の接待、水浴室の設備なども鄭重である。茶亭さていには花卉の鉢をならべ乃木東郷両大将の記念自署などが扁額としてかゝつて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
美女桜、ロベリヤ、松葉菊及びかば色の草花、これは先日碧梧桐へきごとうの持つて来てくれた盆栽で、今は床の間の前にならべて置かれてある。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
このうち双趾類というは、足のゆびが双足の中線の両方に相対してならびあるので、豹駝ジラフ、鹿、牛、羊、駱駝、豚、河馬かば等これに属す。
日本の稲作いなさく灌漑かんがい様式は、その発達の跡にかんがみて、明らかに四段階に分かれており、しかも現在なおこの四つの型がならび存している。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
鼻が三角で、口が三角、眉を払ったあとがまた三角なりで、おとがいの細った頬骨の出た三角をさかさまにして顔の輪廓りんかくの中に度を揃えてならんでいる。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うつくしき君のすまいたるは、わが町家まちやの軒ならびに、ならびなき建物にて、白壁しらかべいかめしき土蔵も有りたり。内証はいたく富めりしなりとぞ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
上代じょうだい寧楽ならの文明は、輝かしき美麗な女を生んで、仏画に仏像に、その面影を残しとどめている。平安期は貴族の娘の麗わしさばかりを記している。
明治大正美人追憶 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
その辺は綺麗にならされていた。格闘したらしい跡もなかった。血のこぼれたような跡もなかった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
草履脱いでのつそりと三畳台目の茶室に入りこみ、鼻突合はすまで上人に近づき坐りて黙〻と一礼する態は、礼儀にならはねど充分に偽飾いつはりなきこゝろ真実まことをあらはし
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ぼつちやんがとしもことしは十歳とをか十一にはならう、都合つがうるいは此處こゝうちには一人ひとり子寳こだからうて、彼方あちら立派りつぱをとこといふものだから、行々ゆく/\かんがへるとおどくなは此處こゝおくさま
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あわれむべし過度の馳騖ちぶに疲れ果てたる馬は、力なげにれたる首をならべて、てども走れども、足は重りて地を離れかねたりき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
されば事に任ずる者、口にくことを得て、殿下文臣をちゅうすることを仮りて実は漢の王の七国にとなえて晁錯ちょうさくを誅せんとしゝにならわんと欲したもうと申す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ペーデルよ、不名誉は死をもってつぐのえ! 王室の名誉のため、父君の御負託にそむき、死をもって謝罪する兄を見ならえ。即刻自決して罪を償わるべし……。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
葉は葉柄をそなえ、枝に互生して左右の二列にならび厚くして光沢があり広い橢円形を成して葉縁に細鋸歯を有する。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
三円もふんだくって置きながら、水の中でおならをしたような音を聞かせてサ、これでお終いたアあンまり馬鹿にしているよ。ああ、詰らない詰らない、こんなことなら歌舞伎へでも行くんだった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
幼時からならされた、種々なる先入見と一致せないかに見えるものから非常に注意深く、精神をできるだけ感官から引離そうと努力する人によってのみ理解せられるのである。
デカルト哲学について (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
春も半ばとなつて菜の花もちりかかるころには街道のところどころに木蝋を平準ならして干す畑が蒼白く光り、さうして狐憑きつねつきの女が他愛もなく狂ひ出し、野の隅には粗末な蓆張りの円天井が作られる。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
まんまろきもの、輪のごときもの、いつまでも相逢はず平行ならびゆくもの、まためぐるもの、はじめなく終りなきもの、煙るもの、なばぬかに縺れゆくものみなあはれ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
このふたつの因数フアクトーは、何処どこかで平衡を得なければならない。けれども、貧弱な日本が、欧洲の最強国と、財力に於て肩をならべる日のる迄は、此平衡は日本に於てられないものと代助は信じてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
すなはちみその中によろひし、弓矢をばして、馬に乘りて出で行きて、忽の間に馬より往きならびて、矢を拔きて、その忍齒の王を射落して、またそのみみを切りて、馬ぶねに入れて
ある時は深山しんざんに迷い込みて数千すせんおおかみかこまれ、一生懸命の勇をならして、その首領なる老狼ろうろうを引き倒し、上顎うわあご下顎したあごに手をかけて、口より身体までを両断せしに、の狼児は狼狽ろうばいしてことごと遁失にげう
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
大伴家持が紀女郎きのいらつめに贈ったもので、家持はいまだ整わない新都の久邇くに京にいて、平城ならにいた女郎に贈ったものである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
沫雪あわゆきのほどろほどろにけば平城なら京師みやこおもほゆるかも 〔巻八・一六三九〕 大伴旅人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
古カルデア人が、オナッガに戦車を牽かせ、韃靼人は、キャングを飼いならす事あり(マスペロ『開化の暁ゼ・ドーン・オヴ・シヴィリゼーション』英訳七六九頁、ウッド『博物画譜イラストレーテッド・ナチュラル・ヒストリー』巻一)
馬の情緒が擾馬家うまならし次第で急に変化する事驚くべく、馬をならす方法諸邦を通じてそのは一だ、すなわち荒れ廻る奴の前二足あるいは四足ことごとくくくりて横に寝かせ暫く狂い廻らせ
少しずつしていってパセリをこまかく刻んでいれて塩胡椒で味をつけてい加減な固さになった時ブリキ皿へ盛って上をならしてバターを少し載せてパン粉を
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
翌日その茄子を出して今の塩水の中へこうじを五合に芥子を二合五勺溶いて入れてかめの中へその水で茄子を漬け込んでよく攪き混ぜてよくならして紙を一枚載せて上等の酢をその紙へ振りかけます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それを皇侃くわうかんの論語義疏と解するのは、嘗て寛延板が邢昺けいへい本に仿ならつて変改してあるのにあきたらぬため、当時の学者は古鈔本を捜すことになつてゐたからである。黄帝内経は素問と霊枢とである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
喇叭らつぱあるひと喇叭らつぱ吹奏ならし、何物なにひと双手もろてげて、こゑかぎりに帝國萬歳ていこくばんざい! 帝國海軍萬歳ていこくかいぐんばんざい連呼れんこせられよ、だん/″\とちかづく二そう甲板かんぱん巡洋艦じゆんやうかん縱帆架ガーフに、怪艇くわいてい艇尾ていび
人心観想の黙移実に驚くべきかな。近体新声の耳目にならはざるを以て、倉皇視聴をおほはむとする人々よ、詩天の星の宿はのぼりぬ、心せよ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
やはり岩乗がんじょうな鉄の寝台が一個、入口の方向を枕にして横たえてあるが、その上の真白な寝具が、キチンと敷きならべたままになっているところを見ると、まだ誰も寝たことがないらしい。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
乱れた姿で、中形青海波せいがいはの浴衣の腕を露呈あらわに、片手に黒いかめいだき、装塩もりじおをしながら、つまんだなりを、抜いて持った銀のかんざしの脚で、じゃらすように平直ならしていた。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其頃そのころ武内たけのうち富士見町ふじみちやう薄闇うすぐら長屋ながやねづみ見たやうなうちくすぶつてながら太平楽たいへいらくならべる元気がぼんでなかつた
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
朕又別に金字もて金光明最勝王経をならひ写して塔毎に各一部を置か令む。こひねがふ所は聖法しやうはふの盛なること天地と共に永くつたはり、擁護の恩幽明ゆみやうかがふりて恒に満ちむことなり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
其後そののち田常でんじやう簡公かんこうころすにおよんで、ことごと高子かうし國子こくしぞくほろぼす。じやう曾孫そうそんいたりて(三三)自立じりふし、いんせい威王ゐわうる。へいもちおこなふ、おほい穰苴じやうしよはふ(三四)ならへり。
土浦つちうらからかれつかれたあしあとてゝ自分じぶんちからかぎあるいた。それでもならへはひつたときちがひとがぼんやりわかくらゐ自分じぶん戸口とぐちつたとき薄暗うすくらランプがはしらかゝつてくすぶつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
茅草ちがや・尾花の布きなびく草の海の上に、ならはりの雑木林が長濤のようにうち冠さっていた。榛の木は房玉のような青い実をつけかけ、風が吹くと触れ合ってかすかな音を立てた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
麹町こうじまち辺であるが、どこをどう廻ったのか、真砂町まさごちょうの嬢さんがこの辺へ来るのは、旅行をするようなもので、野山を越えてはるばると……近所で温習ならっている三味線さみせんも、旅の衣はすずかけの
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その餘のものはそれにならつて落着くのだ。
(旧字旧仮名) / ライネル・マリア・リルケ(著)
一体女というものほど太平の恩沢にならされて増長するものは無く、又けわしい世になれば、たちまち縮まって小さくなる憐れなもので、少し面倒な時になると、江戸褄えどづま糸瓜へちまも有りはしない
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一三庁上ひとまなる所に許多あまたこがねならべて、心をなぐさむる事、世の人の月花にあそぶにまされり。人みな左内が行跡ふるまひをあやしみて、吝嗇りんしよく一四野情やじやうの人なりとて、つまはじきをしてにくみけり。
此間このあひだつゞみならひたいと云つてゐました。それから——」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
眼前めのまへにあるソースやからし入物いれものだの、ごちや/\ならべた洋酒のびんだの、壁紙で貼りつめた壁だの、その壁にかゝる粗末の額、ビイルの広告などは、反つて私の身を置く場所にふさはしかつた。
(新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
長沮ちょうそ桀溺けつできならびて耕す。孔子之をぎり、子路をしてしんを問わしむ。長沮曰く、輿を執る者は誰と為すと。子路曰く、孔丘と為すと。曰く、是れ魯の孔丘かと。曰く、是なりと。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
かつて「聞くならく奈落の底に沈みなば刹利せつり首陀しゅだも異ならざるなり」と詠みたまいしを空海がかく悟りてこそ「如来位までは成り登るなり」と讃めまいらせたなどを
唐訳『花厳経けごんぎょう』七八に、〈人あり竜を調ならす法を善くす、諸竜中において、易く自在を得〉、西洋にも昔はそうと見えて、プリニウス八巻二十二章に、ギリシア人トアス幼時竜をらせしに
かれその大山守の命の骨は、那良なら山にをさめき。この大山守の命は土形ひぢかたの君、幣岐へきの君、榛原はりはらの君等が祖なり。
これは駒ではないが、細工場でおもいつちをふるって、真赤に焼けた金をならすごとに、そのひのひびきに応じて土間ぐちに近く一本立っている桜の木から、雪のような白い花びらがヒラヒラ舞い落ちる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
コックスが肥後か肥前の王五十万石を領すといえるは忠広なる事疑いなくこの人勇武なるのみならず外人に接する礼にならい世辞目なき才物たりしと見ゆ。
会場の中でも大きな四方硝子ガラスの箱のとびらをはずして真ん中へ敷き物を敷いて四ツの狆を陳列ならべました。数が四つというので、見栄みばえがする。見物が大勢それにたかってなかなか評判がよろしかった。
更に爺さんの恐怖おそれがどれ程であつたでせう。其地主に向つては殆んど絶對の服從をすら甘んずるばかりに物堅い爺さんの頭は馴致ならされて居るのであります。
白瓜と青瓜 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)