“十歳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とお60.0%
とを28.0%
とう6.0%
ととせ2.0%
じっさい1.0%
じつさい1.0%
とうを1.0%
トトセ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
司祭さん、これは貧しい人たちに施して下さい。——司祭さん、十歳とおばかりの小さい子供です。たしか一匹のモルモットと絞絃琴ヴイエルとを
けれども、天魔に魅入られたものと親父も愛相あいそつかして、ただ一人の娘を阿父さん彼自身より十歳とをばかりも老漢おやぢの高利貸にくれて了つたのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
先々代の姪の子で、十歳とう孤児みなしごになったお夏に、佐渡屋の女主人や娘達、奉公人達まで殺す動機があろうとも思われません。
なまけつつ十年ととせを経たりおこたりて十歳ととせ過ぎけむことをしおもふ君をぎつつ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
歳月匆々そうそう十歳じっさいに近し。われ今当時の事をかえりみればぼうとして夢の如しといはんのみ。如何いかんとなればわれまた当時の如き感情を以て物を見る事能はざればなり。物あるひは同じかるべきも心は全くしからず。
矢立のちび筆 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
はるたといつては莞爾につこりなにたといつては莞爾につこり元来ぐわんらいがあまりしつかりしたあたまでないのだ。十歳じつさいとき髪剃かみそりいたゞいたが、羅甸ラテン御経おきやうはきれいに失念しつねんしてしまつた。
めえまでがそんなことを言ふのかい、兄弟? お袋の眼を盗んで、酸乳脂スメターナをつけた肉入団子ワレーニキを摘んだことよりほかに——それもおいらが十歳とうをぐれえの時の話だが——それよりほかに