“青海波”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいがいは80.0%
せいかいは20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五つぎぬ上衣うわぎ青海波せいがいはに色鳥の美しい彩色つくりえを置いたのを着て、又その上には薄萌黄うすもえぎ地に濃緑こみどりの玉藻をぬい出した唐衣からごろもをかさねていた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
二人共に何れ劣らぬ優美の姿、適怨清和、きよくに隨つて一絲も亂れぬ歩武の節、首尾能く青海波せいがいはをぞ舞ひ納めける。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
その手のこんだ細工の波がたは、箏のふちを、すっかりとりかこんでいるのだった。彼女はこの箏に「青海波せいかいは」の名を与え、青い絃を懸けた。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
狼籍ろうぜきたりし竹の皮も紙屑も何時いつの間にかはきられて、水うちたる煉瓦の赤きが上に、青海波せいかいはを描きたる箒目ほうきめあと清く、店の日除ひよけや、路ゆく人の浴衣ゆかたや、見るものことごとく白きが中へ
銀座の朝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)