“撮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つま50.0%
34.7%
うつ11.6%
1.7%
つまみ1.2%
つめ0.4%
とら0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そこでおつま召食めしあがる、む、これはうめえ。」と舌鼓、「餓鬼えめえよ。」と小児こどもにも与えて散々に喰散らす、しからぬことなり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
池へ投身しようとして駆けて行くところで、スクリーンの左端へ今にも衝突しそうに見えるようにっているのも一種の技巧である。
映画雑感(Ⅲ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
両親並びて、五六歳の男児おのこの父の膝にりたるは、武男が幼きころの紀念なり。カビネの一人ひとりうつしの軍服なるは乃舅しゅうと片岡中将なり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
勿論もちろん素跣足すはだしで、小脇こわきかくしたものをそのまゝつてたが、れば、目笊めざるなか充滿いつぱいながらんだいちごであつた。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それをあの子は知らなんだ。昼間も大抵一人でいた。盆栽の花に水を遣ったり、布団のちりはらったり、扉のつまみ真鍮しんちゅうを磨いたりする内に、つい日はってしもうた。
「お忘れあそばすな」と言ふさへに力籠ちからこもりて、その太股ふとももしたたつめれば、貫一は不意の痛にくつがへらんとするを支へつつ横様よこさまに振払ふを、満枝は早くも身を開きて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかこれ等は従来から有つた型で今年の新流行と云ふ物はだ出ない様だ。しか明日あすにも屹度きつと帽子屋が新がたこしらへて知名な女優に贈りそれかぶつた姿を写真にとらせて貰つて一般に流行はやらせる事であらう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)