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竝
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なら
ふりがな文庫
“
竝
(
なら
)” の例文
新字:
並
さうして、この
二
(
ふた
)
つながら、
竝
(
なら
)
んで
行
(
おこな
)
はれてゐました。その
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
が、
今日
(
こんにち
)
でも、
社々
(
やしろ/\
)
の
神主
(
かんぬし
)
さんたちの
稱
(
とな
)
へる、
祝詞
(
のりと
)
なのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
鼻が三角で、口が三角、眉を払った
痕
(
あと
)
がまた三角なりで、
頤
(
おとがい
)
の細った頬骨の出た三角を
逆
(
さかさま
)
にして顔の
輪廓
(
りんかく
)
の中に度を揃えて
竝
(
なら
)
んでいる。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「うむ、一
緒
(
しよ
)
にしてくろ」とおつたは
軟
(
やはら
)
かにいつた。
勘次
(
かんじ
)
は
二
(
ふた
)
つを
等半
(
とうはん
)
に
交
(
ま
)
ぜてそれから
又
(
また
)
大
(
おほ
)
きな
南瓜
(
たうなす
)
を
三
(
み
)
つばかり
土間
(
どま
)
へ
竝
(
なら
)
べた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
博物館
(
はくぶつかん
)
には
皆
(
みな
)
さんの
知
(
し
)
つてゐるように、
種々
(
しゆ/″\
)
の
品物
(
しなもの
)
が
竝
(
なら
)
べてありますが、たいていはある
種類
(
しゆるい
)
のものばかりを
選
(
えら
)
んで、
陳列
(
ちんれつ
)
してあるのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
やつと
隧道
(
トンネル
)
を
出
(
で
)
たと
思
(
おも
)
ふ——その
時
(
とき
)
その
蕭索
(
せうさく
)
とした
踏切
(
ふみき
)
りの
柵
(
さく
)
の
向
(
むか
)
うに、
私
(
わたくし
)
は
頬
(
ほほ
)
の
赤
(
あか
)
い三
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
が、
目白押
(
めじろお
)
しに
竝
(
なら
)
んで
立
(
た
)
つてゐるのを
見
(
み
)
た。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
き
對照式
(
たいせうしき
)
の
綺語
(
きご
)
——
技巧的
(
ぎこうてき
)
な
比喩語
(
ひゆご
)
——を
竝
(
なら
)
ぶることはシェークスピヤの
青年期
(
せいねんき
)
にはイギリス
文壇
(
ぶんだん
)
の
流行
(
りうかう
)
なりしなり。
以下
(
いか
)
にも
同例
(
どうれい
)
多
(
おほ
)
し。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
千九百六年
(
せんくひやくろくねん
)
のヴェスヴィオ
噴火
(
ふんか
)
については、
初日
(
しよにち
)
から
八日目
(
やうかめ
)
に
至
(
いた
)
るまでに
噴出
(
ふんしゆつ
)
した
火山灰
(
かざんばひ
)
を
日々
(
ひゞ
)
の
順序
(
じゆんじよ
)
に
竝
(
なら
)
べ、これを
硝子管
(
がらすくだ
)
につめて
發賣
(
はつばい
)
してゐる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ところが
形姿
(
かたち
)
威儀
(
いぎ
)
竝
(
なら
)
びなき一人の男が夜中にたちまち來ました。そこで互に
愛
(
め
)
でて結婚して住んでいるうちに、何程もないのにその
孃子
(
おとめ
)
が
姙
(
はら
)
みました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「一と坪の
壁
(
かべ
)
へ、これを一枚
竝
(
なら
)
べに塗り込んだとしたら、何枚竝ぶだらう、——慶長小判は横一寸三分の縱二寸三分五厘だ、壁の廣さは五尺七寸四方として」
銭形平次捕物控:165 桐の極印
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雀
(
すずめ
)
のお
家
(
うち
)
は
林
(
はやし
)
の
奧
(
おく
)
の
竹
(
たけ
)
やぶにありました。この
雀
(
すずめ
)
には
父
(
とう
)
さまも
母
(
かあ
)
さまもありました。
樂
(
たの
)
しいお
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
は
竹
(
たけ
)
ばかりで、
青
(
あを
)
いまつすぐな
竹
(
たけ
)
が
澤山
(
たくさん
)
に
竝
(
なら
)
んで
生
(
は
)
えて
居
(
ゐ
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
舞台に
上
(
のぼ
)
った役者の顔だ。丁度隣に小間使の小松が
竝
(
なら
)
んでいるが、面白い対照だね。この方は正反対に無技巧だ。着物から頭から、無表情な顔つきまで、すっかり昔流の日本娘だ。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
昨日は東關の下に
轡
(
くつわ
)
竝
(
なら
)
べし十萬騎、今日は西海の波に漂ふ三千餘人。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
地獄
(
ぢごく
)
で
佛
(
ほとけ
)
に
逢
(
あふ
)
たる心地なし世にも
情
(
なさけ
)
あるお
詞
(
ことば
)
かなと悦び
臺所
(
だいどころ
)
へ到りて
空腹
(
くうふく
)
の事ゆゑ急ぎ
食事
(
しよくじ
)
せんものと見れば
何
(
いづ
)
れも五升も入べき
飯櫃
(
めしびつ
)
五ツ
竝
(
なら
)
べたり
飯
(
めし
)
も
焚立
(
たきたて
)
なりければ吉兵衞は大きに
不審
(
ふしん
)
し
此樣子
(
このやうす
)
では
大勢
(
おほぜい
)
の暮しと見えたれども此程の大家に男は
留守
(
るす
)
にもせよ女の五人や三人は
居
(
をる
)
べきに夫と見えぬは
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
山中
(
さんちゆう
)
といふ
題
(
だい
)
です。
山中
(
さんちゆう
)
目
(
め
)
に
見
(
み
)
、
耳
(
みゝ
)
に
聞
(
きこ
)
えるものを
五
(
いつ
)
とほり
竝
(
なら
)
べて、そしてもの
靜
(
しづ
)
かな
山
(
やま
)
の
樣子
(
ようす
)
を
考
(
かんが
)
へさせようとしたのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
その
内
(
うち
)
に
竹
(
たけ
)
が
疎
(
まば
)
らになると、
何本
(
なんぼん
)
も
杉
(
すぎ
)
が
竝
(
なら
)
んでゐる、——わたしは
其處
(
そこ
)
へ
來
(
く
)
るが
早
(
はや
)
いか、いきなり
相手
(
あひて
)
を
組
(
く
)
み
伏
(
ふ
)
せました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
皆
(
みな
)
さんは、
博物館
(
はくぶつかん
)
といふ
所
(
ところ
)
を
見
(
み
)
たことがありますか。
博物館
(
はくぶつかん
)
にはいろ/\の
美
(
うつく
)
しいものや
珍
(
めづら
)
しい
品物
(
しなもの
)
が
竝
(
なら
)
べてあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
蝶吉は枕を
竝
(
なら
)
べて、着たまま横になって
裾
(
すそ
)
を伸ばして、
爪先
(
つまさき
)
を
包
(
くる
)
んだが、玉のような
腕
(
かいな
)
を人形の
掻巻
(
かいまき
)
の上へ投げ掛けて、ぴったり寄って頬を差寄せ
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
おつぎと
南
(
みなみ
)
の
女房
(
にようばう
)
とは
相
(
あひ
)
竝
(
なら
)
んで
勘次
(
かんじ
)
に
對
(
たい
)
して
交互
(
かうご
)
に
打
(
う
)
ち
卸
(
おろ
)
す
連枷
(
ふるぢ
)
がどさり/\と
庭
(
には
)
の
土
(
つち
)
を
打
(
う
)
つと
硬
(
こは
)
ばつた
大豆
(
だいづ
)
の
幹
(
から
)
はしやりゝ/\と
乾燥
(
かんさう
)
した
輕
(
かる
)
い
響
(
ひゞき
)
を
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
平次は一と
掴
(
つかみ
)
の錢と小粒を
交
(
ま
)
ぜて馬吉の膝小僧の下に
竝
(
なら
)
べたのです。額は二分以上あつたでせうが、馬鹿に取つては、一貫の上は二貫でなければなりません。
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
例
(
たと
)
へば
現在
(
げんざい
)
活動中
(
かつどうちゆう
)
の
火山
(
かざん
)
は
南北
(
なんぼく
)
アメリカ
洲
(
しゆう
)
では
西
(
にし
)
の
方
(
ほう
)
の
太平洋沿岸
(
たいへいようえんがん
)
だけに
一列
(
いちれつ
)
に
竝
(
なら
)
んでをり、
中部
(
ちゆうぶ
)
アメリカ
地方
(
ちほう
)
では
二條
(
にじよう
)
になつて
右
(
みぎ
)
の
南北線
(
なんぼくせん
)
につながつてゐる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
楯
(
たて
)
を
竝
(
なら
)
べて
射
(
い
)
る、そのイナサの山の
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
しかし
曙覽
(
あけみ
)
の
歌
(
うた
)
で、さういふ
種類
(
しゆるい
)
の
歌
(
うた
)
をあげすぎましたから、こゝでは、まじめなものを
二三首
(
にさんしゆ
)
竝
(
なら
)
べるだけにしておきませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
また、これはヨーロッパではありませんが、アフリカのエヂプトのカイロには、
古
(
ふる
)
いエヂプトの
遺物
(
いぶつ
)
ばかりを
竝
(
なら
)
べてある
大
(
おほ
)
きな
博物館
(
はくぶつかん
)
があります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
成程
竝
(
なら
)
べて置けば
雛
(
ひな
)
一対というのだが、身分には段があるね。学士と
謂
(
い
)
やあお前さん、大したもんでげしょう。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
毎日
(
まいにち
)
膳
(
ぜん
)
を
竝
(
なら
)
べると
屹度
(
きつと
)
僻
(
ひが
)
んだやうな
顏
(
かほ
)
をされるので、
卯平
(
うへい
)
は一
日
(
にち
)
も
速
(
はや
)
く
別
(
べつ
)
に
成
(
な
)
つて
見
(
み
)
たい
心
(
こゝろ
)
から
更
(
さら
)
に
塗
(
ぬ
)
つた
壁
(
かべ
)
の
爲
(
ため
)
に
再
(
ふたゝ
)
び
闇
(
くら
)
くなつた
小屋
(
こや
)
の
明
(
あか
)
るく
成
(
な
)
るのが
遲緩
(
もどか
)
しさに
堪
(
た
)
へぬのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
以上
(
いじよう
)
の
通
(
とほ
)
り、われ/\は
内外
(
ないがい
)
の
活火山
(
かつかざん
)
をざつと
巡見
(
じゆんけん
)
した。その
互
(
たがひ
)
の
位置
(
いち
)
を
辿
(
たど
)
つてみると
一
(
ひと
)
つの
線上
(
せんじよう
)
に
竝
(
なら
)
んでゐるようにも
見
(
み
)
え、
或
(
あるひ
)
は
雁
(
がん
)
の
行列
(
ぎようれつ
)
を
見
(
み
)
るようなふうに
竝
(
なら
)
んでゐる
場合
(
ばあひ
)
も
見受
(
みう
)
けられる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
竝
部首:⽴
10画
“竝”を含む語句
列竝
家竝
畝竝
竝行
居竝
竝立
門竝
日竝
軒竝
風竝
竝田
竝列
畦竝木
欅竝木
竝木
竝樹
竝波悉林
立竝
竝竹
足竝
...