“祝詞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のりと73.1%
ノリト11.9%
しゅくし4.5%
のつと3.0%
ことほぎ1.5%
しゅくじ1.5%
しゆくし1.5%
のっと1.5%
ほぎごと1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同じ祝詞のりとの中には、また次のような語も見えます。曰く、「国中に荒振神等あらぶるかみたちを、かみはしに問はしたまひかみはらひに掃ひたまひて云々」
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
此二つの関係が、次第に忘れられ、祝詞ノリトが全体を掩ふ用語となり、よごとは、其一部分のものとなつて了つたのだ。此も、対照的に見ると訣る。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
新年になると着なれぬ硬直な羽織はかまを着せられて親類縁者を歴訪させられ、そして彼には全く意味の分らない祝詞しゅくしの文句をくり返し暗誦させられた事も一つの原因であるらしい。
年賀状 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
巫子かんなぎ祝詞のつとをはり、湯の沸上わきあがるにおよびて、吉祥よきさがには釜の鳴るこゑ牛のゆるが如し。あしきは釜に音なし。是を吉備津の御釜祓みかまばらひといふ。
古い文化の淵源である京都には明治初年まで樣々な浮浪人が新年の祝詞ことほぎに出て來たものである。
時ならぬ忠告は有害ならぬまでも、無益におわる場合多ければ、葬式そうしき祝詞しゅくじを呈し、めでたき折に泣きごとを述ぶるにひとしきことは常識にまかせてつつしみたい。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
迎方むかへかたとは新任の奉行を迎へに江戸に往つて、町与力まちよりき同心どうしんの総代として祝詞しゆくしを述べ、引き続いて其奉行の在勤中、手許てもとの用をす与力一にん同心二にんで、朝岡は其与力である。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
他の府県の千度詣せんどまいりにもこれはよくあることで、あるいはエイエイと力のこもった大声を出すので、これをエイエイ祝詞のっとという土地もある。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
京都の平野神社ひらのじんじゃや、宮中の園神社そののじんじゃ韓神社からのじんじゃの御祭には、山人やまびとを呼んで来て管絃を以て迎えて御馳走をする。また山人が庭火を焚き、例の祝詞ほぎごとを申すという儀式がある。