“最後”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいご72.4%
しまい7.5%
をはり4.5%
いやはて3.0%
おしまい2.2%
いまは1.5%
あと0.7%
うしろ0.7%
おしまひ0.7%
きり0.7%
しまひ0.7%
しめあ0.7%
なごり0.7%
のち0.7%
はて0.7%
クウ0.7%
ドッサリ0.7%
ラスト0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、おくにのため、なかのためにはたらく、りっぱな人間にんげんとなってください。これが、わたしからみなさんにもうしあげる最後さいご言葉ことばです。
中学へ上がった日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「俺あ時計バッカリ見よった、二時間と五分かかったが、その最後しまいの五分間の長かった事。停車場で一時間汽車ば待っとる位長かった」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
汝はこゝにて天堂の二隊ふたていくさをともに見るべし、しかしてその一隊ひとてをば最後をはり審判さばきの時汝に現はるゝその姿にて見む。 四三—四五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あゝきアポルロよ、この最後いやはてわざのために願はくは我を汝の徳のうつはとし、汝の愛するアルローロをうくるにふさはしき者たらしめよ 一三—一五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そうして最後おしまいには自分が可愛いと思っている相手を、自分の手にかけてなぶり殺しか何かにしてしまわなくちゃ、気が済まないようになるんですってさあ。
支那米の袋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
たゞわが身については我汝の願ひを滿みたさむ、我はグイード・グィニツェルリなり、未だ最後いまはとならざる先に悔いしため今既に罪を淨む。 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
疑ってみたんだ。が、考えてその四人まで身証みしょうがはっきりして取り除くとすると——最後あとの一人が犯人てえことは、なあ彦、動かねえところだろうじゃあねえか。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
くくし上げられた老人と老婆は、一隊の最後うしろに引き据えられた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「お孃さん間違つちやいけません。喜三郎は、二千兩の金に眼がくらんで、裏切をしましたが、半次兄哥は、最初から最後おしまひまで、お孃さんのことばかり考へて居ました」
最初はなからこの娘には嚇されたが、どうやら最後きりまで嚇されそうだ。——さすがの一式小一郎も、微苦笑せざるを得なかった。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私は何時も最後しまひには泣き出したのである。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
さと 二人だけで食べる、これが最後しめあですもね……。今晩は宴会……。明日の朝は、忙しうしてゆつくり出来んし、そん上、六時ていふ時間に乗り込むんぢや、御飯なんぞ、たべてをられやせん。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
……よ、よ、これが最後なごりぢゃぞ! かひなよ、け、これが最後なごりぢゃ! おゝ、いきくちびるよ、ひといのち長永とこしなへ買占かひしむる證文しょうもん天下てんがれた接吻せっぷん奧印おくいんせよ!……(毒藥の瓶を取り出し)さ、
お雪の奴、いま頃は何処に何うしているだろう? 本当にかたづいているか。嫁いていなければ好いが、嫁いて居ると思えば心元なくてならぬ。最後のちには自分からひとを振切って行って了ったのだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
などゝいふのが口切りで、最後はて不覚つい深入して
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
……先登テエト山案内ギイドは必死に岩鼻にしがみついていますが、もう三人を支える力がない……。最後クウの奴はしきりに足場トラアスを刻もうとしていますが、アックスは壁へ届きません。
あの鬚男がハドルスキーだな……ともう一度念のために番組を拡げて見るとハドルスキーの名は最後ドッサリ真打しんうち格の位置に書いてある。私はすこし安心した。今のは自分の眼の迷いかも知れないと思った。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ボオトの場景が最後ラストかざり、ていれば、撮影さつえいされた覚えもある荒川あらかわ放水路、あししげみも、川面かわもさざなみも、すべて強烈きょうれつ斜陽しゃようの逆光線に、かがやいているなかを、エイト・オアス・シェルの影画シルエット
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)