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配達夫
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はいたつふ
「はい、」と
柳の
下で、
洗髮のお
品は、
手足の
眞黒な
配達夫が、
突當るやうに
目の
前に
踏留まつて
棒立になつて
喚いたのに、
驚いた
顏をした。
「やはり
仲間が
捕まって、
苦しんでいるのを
助けようとして
降りるのだな。」と、
配達夫がいいました。
そのとき、
配達夫が一通の
電報を
配達して来た。その
文言にはこうあった。
「さあ、
時間がおくれてしまって、たいへんだ。」と、
配達夫も、また
自転車を
飛ばしていきました。
與吉が
仕事場の
小屋に
入ると、
例の
如く、
直ぐ
其まゝ
材木の
前に
跪いて、
鋸の
柄に
手を
懸けた
時、
配達夫は、
此處の
前を
横切つて、
身を
斜に、
波に
搖られて
流るゝやうな
足取で、
走り
去つた。
秋の
末ながら、お
天気の
日は、
黄色くなった
田や、
丘に、
陽が
当たって、なんとなくのどかな
感じがしたが、みぞれが
降り
出すと、
少年の
配達夫は
頭がら
雨具をぬらして
入ってきました。