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はいたつふ
「さあ、
時間がおくれてしまって、たいへんだ。」と、
配達夫も、また
自転車を
飛ばしていきました。
與吉が
仕事場の
小屋に
入ると、
例の
如く、
直ぐ
其まゝ
材木の
前に
跪いて、
鋸の
柄に
手を
懸けた
時、
配達夫は、
此處の
前を
横切つて、
身を
斜に、
波に
搖られて
流るゝやうな
足取で、
走り
去つた。
秋の
末ながら、お
天気の
日は、
黄色くなった
田や、
丘に、
陽が
当たって、なんとなくのどかな
感じがしたが、みぞれが
降り
出すと、
少年の
配達夫は
頭がら
雨具をぬらして
入ってきました。