すゝめ)” の例文
西にしひがしはてしなき大洋たいやうめんでは、荒浪あらなみさわぎ、ていをどつて、とても仔細こまかいはなしなどは出來できない、かく巨濤おほなみは、げんくだけてていくつがへらんとす、大尉たいゐラタをば右方うほうまはし、『すゝめ!。』の一聲いつせい
呉のともらひに行て一つ家も同じやうにはしてゐる故夫程立派な結納ゆひなふが來る程ならば吾儕わたくしにも何とかはなしが有りさうな物で有るのに無のは不思議ふしぎ吾儕が聞て上やうと先にすゝめ夥多おほぜいあとに從ひ雜路々々ぞろ/\と皆門口まで來りしがわかれておのが家々に思ひ/\にいりにけるお金はかどより聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ふみしめ徐々と出來る跡には役僧やくそう二人付そひ常にかはり行粧ありさまなりやがて門まで來り浪人にむか恭々うや/\しく是は/\山内先生には宜こそ御入來ごじゆらい成たりいざ御案内と先にすゝめ浪人らうにんおくする色なく引續ひきつゞいて隨ひ行ぬ扨此浪人の山内先生とは如何なる者といふにもと九條前關白殿下くでうさきのくわんぱくでんかの御家來にて山内伊賀亮やまのうちいがのすけしようせし者なり近年病身びやうしん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)