近日きんじつ)” の例文
其人そのひとうてると、自分じぶん持地もちちからは澤山たくさん破片はへんるが、たれ發掘はつくつしたこといといふ。らば近日きんじつ發掘はつくつをさしてれと其場そのば手金てきんつた。
此日このひくわいみやびなりしをおもして、詩を作らう、詩を作らう、和韻わゐんに人をおどろかしたいものともだへしが、一心いつしんつては不思議ふしぎ感応かんおうもあるものにて、近日きんじつ突然とつぜんとして一詩たり
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
仰付おほせつけられたり尤も當年十二月もはや月末つきすゑこと歳暮せいぼかた/″\來春の御用はじめまで嘉川家の一件は御さし置との事にて何方も歳暮せいぼ又は新年のことぶ賑々敷にぎ/\しく御用も多ければ其うちに正月も立て早二月となりしにぞ近日きんじつ嘉川家の一條も吟味に取りかゝらんとの事どもなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しひて止むる時はもはや老朽おいくちたりと云にかへつて不孝になるべしと思ひ夫は仰せまでもなく何時いつにても御用の節は早速さつそくに參り候はん其儀は少しも御氣遣おきづかひあるべからずと申ければ五左衞門も安心なししから近日きんじつ出立におよばんと是よりたびの用意に及びあとの道場は半四郎にまかおき門弟中へも夫々に別れを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)