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ふりがな文庫
“
距
(
はな
)” の例文
それから後に気を付けて見ると同年輩の友人の中の誰彼の額やこめかみにも、三尺以上
距
(
はな
)
れていてもよく見えるほどの白髪を発見した。
厄年と etc.
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
此処
(
ここ
)
は千葉県の外房海岸。俗に「
不帰浜
(
かえらずはま
)
」という岩石峭立する荒磯から、二百ヤードほど
距
(
はな
)
れた小島にある廃灯台であった。
廃灯台の怪鳥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
今夜の釣り場は町からよほど
距
(
はな
)
れていると見えて、これだけの話を聴き終るまでに
其処
(
そこ
)
らしい場所へは行き着かなかった。
怪獣
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
これまでこの土地を
距
(
はな
)
れたこととては、ただ一度イストモスの名高き競技を見るためにアテネ市を去ったのと、戦争のために他国へ出征したこととの外には
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
日頃やさしく父に
事
(
つか
)
へて孝養怠りなかりしが、月日の
経
(
た
)
つは是非なきことにてその父やうやく老いにければ、国法に
順
(
したが
)
はむには山にもせよ野にせよ里
距
(
はな
)
れたる
地
(
ところ
)
へ棄つべくなりぬ。
印度の古話
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
思いは千里も近しとすれど、縁絶えては一里と
距
(
はな
)
れぬ片岡家、さながら日よりも遠く、
彼女
(
かれ
)
が伯母の家は呼べば
応
(
こた
)
うる近くにありながら、何の顔ありて行きてその消息を問うべきぞ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「周次郎は弓も鐵砲もいけないし、それにあの時お絹から遠く
距
(
はな
)
れてゐた筈だ」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
われわれより十二尺とは
距
(
はな
)
れていないところに、かの幽霊の姿が見えた。
世界怪談名作集:17 幽霊の移転
(新字新仮名)
/
フランシス・リチャード・ストックトン
(著)
こうして不安の一夜を送った後、この寺から二町ほど
距
(
はな
)
れた無総寺という寺のまえの大きい
溝
(
どぶ
)
のなかに、英善によく似た者のすがたが発見された。
半七捕物帳:25 狐と僧
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
修善寺の湯治場から南へ十丁あまり
距
(
はな
)
れた、とある丘のふところで、さっきから身を寄せ合ったまましめやかに話し
耽
(
ふけ
)
っている若い男女があった。
暗がりの乙松
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
高等な料理店へ行けば、室内も立派で清潔ではあるが、そこに集まって食事をしている人達が、あまりに自分とはかけ
距
(
はな
)
れた別の世界に属する人達のようであった。
雑記(Ⅱ)
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
ここらは火元から
距
(
はな
)
れているので、まだ小難の方らしく、水車に近いところの人家はみんな何処へか吹き飛ばされてしまったにはぞっとしました。
半七捕物帳:50 正雪の絵馬
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
しかしこの二つの、時間的にも空間的にも遠く
距
(
はな
)
れた心像をつなぎ合せている何物かがあるだけはたしかでなければならない。そうしてこれはやはり実に恐るべき現象でなければならない。
二つの正月
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
あの魚とこの舟とは十五里も
距
(
はな
)
れているのですが、もしあの魚がからだを一度ゆすぶったら、こんな舟は木の葉のようにくつがえされてしまいます。
中国怪奇小説集:10 夷堅志(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
すなわち風が多く沖の方へ吹く年は海岸の潮流も陸を遠く
距
(
はな
)
れ、魚類の卵は逃げてしまうのでその後は不漁がつづく。これに反して風が潮流を陸近くへ吹き送れば自然に漁が増すのだそうである。
話の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
二人は息をころして窺っていると、彼らの隠れ場所から十
間
(
けん
)
余りも
距
(
はな
)
れたところに、一つの大きい黒い影の現れたのが水明かりでぼんやりと見えた。
馬妖記
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
水呑み百姓の父はとうに世を去って、今年十四になる妹娘のお竹は、四里ばかり
距
(
はな
)
れたところに奉公に出ている。
半七捕物帳:24 小女郎狐
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そうして、ある城下町にしばらく足を止めているあいだに、かれはその城下から一里ばかり
距
(
はな
)
れた小さい村の女と親しくなった。女はかのお熊であった。
半七捕物帳:30 あま酒売
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
山村は甲州屋から三町あまり
距
(
はな
)
れているところに古く住んで、常に八九十から百人あまりの弟子を教えていて、書流は江戸時代に最も多い
溝口
(
みぞぐち
)
流であった。
半七捕物帳:35 半七先生
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その金谷の宿から少し
距
(
はな
)
れたところに、日坂峠というのがあって、それから例の
小夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
に続いているんですが、峠の
麓
(
ふもと
)
に一軒の休み茶屋がありました。
半七捕物帳:47 金の蝋燭
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ハリーウードというのは近頃ロスアンゼルスの市に編入された所で、市の中央からはかなりに
距
(
はな
)
れています。
米国の松王劇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
荒物屋——昼間のおかみさんのことを思い出しながら、彼は車の上から見かえると、自分の車から二間ほど
距
(
はな
)
れた薄暗いところに一人の婆さんが立っていた。
月の夜がたり
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
越前屋は小半町しか
距
(
はな
)
れていないので、すぐに行き着くと、紙屋の店は表の戸をおろしてひっそりしている。
半七捕物帳:44 むらさき鯉
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
まず青い紙で
行燈
(
あんどう
)
の口をおおい、定めの通りに燈心百すじを入れて
五間
(
いつま
)
ほど
距
(
はな
)
れている奥の書院に据えた。
百物語
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
江戸と熊谷と
距
(
はな
)
れているので、ふたりの女はなんにも知らなかったが、安吉が江戸へ出て来たのは、かの太田の金山の松茸献上がその因をなしていたのであった。
半七捕物帳:37 松茸
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
私は
某
(
ある
)
友人の紹介で、貴族エル
何某
(
なにがし
)
の別荘へ避暑かたがた遊びに行った事がある、その別荘は
倫敦
(
ロンドン
)
の街から九
哩
(
マイル
)
ばかり
距
(
はな
)
れた所にあるが、中々手広い立派な
邸宅
(
やしき
)
で
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
近所とは申しながら丸多の店とは少し
距
(
はな
)
れて居りますので、すぐにそれとは判りかねたと見えまして、御検視なども済みまして、その
身許
(
みもと
)
もようようはっきりして
半七捕物帳:50 正雪の絵馬
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
自分の兄は日本軍の管理部に雇われているから、あしたの朝これを持って行ってやりたいと云うのである。われわれの宿所から管理部までは十町ほども
距
(
はな
)
れている。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
名主の家では承知して、
作男
(
さくおとこ
)
の友吉という若い男を貸してくれた。ここから竜濤寺までは少し
距
(
はな
)
れているので、その途中でも半七はいろいろのことを案内者に
訊
(
き
)
いた。
半七捕物帳:46 十五夜御用心
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
神田と戸塚と
距
(
はな
)
れていても、古参の子分ならば半七の顔を見識っているのであったが、あいにく古参の連中は居合わさず、駈け出しの若い者ばかりが飛んで来たので
半七捕物帳:64 廻り灯籠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
いくら人通りの少ねえ畑や田圃路だといって、道のまん中に突っ立って呶鳴っていちゃあ、すぐに種が知れてしまうから、少し
距
(
はな
)
れた所から低い声で呼ぶに相違ねえ。
半七捕物帳:48 ズウフラ怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
じいやは母屋から少し
距
(
はな
)
れたところに小屋のような家を作って、そこに寝起きをしているのでした。
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
高田 僕も今まで知らなかったが、中二君の話ではここから、三四町ほど
距
(
はな
)
れた所にあるそうだ。
青蛙神
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それも人の注意をひかないように、主人より、二、三間ぐらいは
距
(
はな
)
れてゆくのを例としていた。熊や狼をあつかっていたお紺に取っては、犬を
狎
(
な
)
らすのは容易であった。
半七捕物帳:23 鬼娘
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
江戸と佐倉と
距
(
はな
)
れていますから、そんな
捫著
(
もんちゃく
)
のおこったことを金右衛門はちっとも知らないで、今度の芝居見物に出て来たついでに、八年振りで下総屋へ尋ねて来ました。
半七捕物帳:60 青山の仇討
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
Kの家はわたしの家から直徑にして四町ほどしか
距
(
はな
)
れてゐなかつたが、場所は番町で、その頃には江戸時代の形見といふ武家屋敷の古い建物がまだ取拂はれずに殘つてゐて
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
Kの家はわたしの家から直径にして四町ほどしか
距
(
はな
)
れていなかったが、場所は番町で、その頃には江戸時代の形見という武家屋敷の古い建物がまだ取払われずに残っていて
半七捕物帳:01 お文の魂
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
人々は声をたづねて探りあるくと、松の大樹から少し
距
(
はな
)
れたところに大きい石が
横
(
よこた
)
はつてゐて、赤児の声はその石の下から洩れてくるのであつた。石はすぐに
取除
(
とりの
)
けられた。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
白い蝶は、三、四間
距
(
はな
)
れた所に飛んでいるのである。それを見て、吉五郎はまた舌打ちした。
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
町から四里ほども
距
(
はな
)
れている近在を自転車で駈けずりまわって、日の暮れる頃に帰って来ると、もう半道ばかりで町の入口に行き着くというところで、自転車に故障ができた。
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
町から四里ほども
距
(
はな
)
れている近在を自転車で駈けずりまわって、日の暮れる頃に帰って来ると、もう
半道
(
はんみち
)
ばかりで町の入口に行き着くというところで、自転車に故障ができた。
火薬庫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
湯屋は一町ほど
距
(
はな
)
れている山の湯という
家
(
うち
)
で、番台のかみさんの話では確かに帰って行ったと云うのですが、それぎり米屋へは帰らない。そこで又、大騒ぎになっているのです
半七捕物帳:60 青山の仇討
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
あぶなく突き当ろうとするのを摺りぬけて、彼はどこへか姿を隠してしまった。月はないが、星は明るい。少しく
距
(
はな
)
れたところには煙草屋の軒ランプがぼんやりと
点
(
とも
)
っている。
深見夫人の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
三人は途中から更に
爪先
(
つまさき
)
をかえて、徳住寺から少し
距
(
はな
)
れた古寺の門前に足を止めた。
半七捕物帳:46 十五夜御用心
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
とう/\城下から三里半ほど
距
(
はな
)
れたところまで行き着くと、そこはもう山路でした。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
薄
(
すすき
)
のような青い葉も伸びている。米国の兵士はその青い葉をまいて笛のように吹いている。一丁も
距
(
はな
)
れた畑のあいだに、三、四軒の人家の赤煉瓦が朝の日に暑そうに照らされている。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
Fの町から一里ほど
距
(
はな
)
れたところに親戚があるので、自分の畑から唐蜀黍を取り、Kの町へ出て来て
蟹
(
かに
)
の缶詰を買い、それらを土産にしてこれから親戚をたずねようとするのであった。
深見夫人の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それから気がついてふと見ると、水沢は僕よりも半町ほども左に
距
(
はな
)
れたばらばら松の下に立って、誰かと立ち話をしているらしかった。相手は誰だか判らない、男か女かもわからない。
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
とかくに落ち着き顔をしている火の番の藤助を追い立てるように
指図
(
さしず
)
して、長三郎は近所の医者を迎えにやった。近所といっても四、五丁
距
(
はな
)
れているので、藤助は直ぐに帰って来ない。
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そのなかで重立っているらしい三、四人を、すこし
距
(
はな
)
れた木のかげへ連れ込んで、半七は小声で注意をあたえた。いかに観音の寺内でも土地の者がみだりに刑罰を加えるのは穏当でない。
半七捕物帳:23 鬼娘
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
距
常用漢字
中学
部首:⾜
12画
“距”を含む語句
距離
相距
遠距離
震原距離
遠距
長距離
測距儀
距事
長距離競走
長距
遠距離通信
近距離
距離間隔
半減距離
石距
着弾距離
焦點距離
有效距離
押距
射程距離
...