)” の例文
わたし所有あらゆるしらべました、堤防どてました、それからかきも』として、はとあいちやんにはかまはず、『けどへびは!だれでもきらひだ!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
が、何人なんぴとの考えも同じことで、巡査も毛綱けづなすがって、行かれる所まで行ってようと思い付いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「静岡は口の奢った、旨いものを食う処さ。汽車の弁当でもたまえ、東海道一番だよ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それに丁度、來てから薄曇つた日ばかり續いて、三月と言つてもまだほろゝ寒い潮風に、閉切つた障子は終日いちんちどんよりと蔭つてばかりゐた。外へ出てたつて探す日向もなかつた。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
それを見て私は最早もう必定きっとそうだと決定きめて御隠居様に先ず申上げてみようかと思いましたが、一つ係蹄わなをかけて此方こっちめした上と考がえましたから今日ってたので御座いますよ
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『それなら、君から、さうしててはどうですか?』
「うむ。申してい」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『おばあさん、おもませうか。』とみぎふたむねへつけて、ころ/\とつてる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それも心細く、その言う処を確めよう、先刻さきに老番頭と語るのをこの隠れ家で聞いたるごとく、自分の居処いどころ安堵あんどせんと欲して、立花は手を伸べて、心覚えの隔ての襖に触れてた。
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
据えました、いえ、大したことじゃありません。何か化けて出る因縁があるに相違ないと思いましたからね、思い切って聞いてようと、さあ、事がきまると日の暮れるのが待遠いよう。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)