“萬一(もしも)” の例文
新字:万一
それも夜(よる)がねえ萬一(もしも)のことが有(あ)つちやと思(おも)ふもんだから明(あか)り點(つ)けてたんだが其(そ)の所爲(せゐ)か餘計(よけい)に來(く)る樣(やう)で、薄(うす)つ闇(くれ)え明(あか)りだからぢつき側(そば)へ來(き)てからでなくつちや分(わか)んねえし
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
お米(よね)どん何(なん)とゝ題(だい)を出(だ)されて、何(なに)か言(い)はせて笑(わら)ふつもりと惡推(わるずい)をすれば、私(わたし)は知(し)らぬと横(よこ)を向(む)く、奧樣(おくさま)少(すこ)し打笑(うちわら)ひ、成(な)り立(た)たねばこそ今日(けふ)の身(み)であろ、其樣(そのやう)なが萬一(もしも)あるなら、あの打(うち)かぶりの亂(みだ)れ髮(がみ)
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
謝(しや)し奉つらずして此度の病氣迚(とて)も全快(ぜんくわい)は覺束(おぼつか)なし何卒此上とも我なき跡(あと)の玉之助が事偏(ひとへ)に頼み參(まゐ)らすると泪(なみだ)ながらに述(のべ)にける感應院は逐一(ちくいち)に承知し玉之助の事は必ず氣に懸(かけ)られな萬一(もしも)の事あらば拙者が方へ引取(ひきとつ)て世話(せわ)し遣(つかは)すべし左樣の事は案(あん)じず少(すこし)も早く全快せられよ夫れには藥用こそ第一なれなど勸(すゝめ)ければ嘉傳次は感應院を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)