“もしも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
万一76.9%
萬一23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女の身体というものは、へえ油断がならねえ。あれで血の道でも起ってからに、万一もしもの事が有って見ろ。これが巡査おまわりさんの耳へへいったものならお前はまあどうする気だぞい——痴児たわけめ。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
時に旦那さま、そう申せばこの頃は何とやら大層世間が騒々しいそうで御座りますが、此方様こちらさまに私見たようなものがおりまして万一もしもの事でもありましたらと、それがもう心配でなりません。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しやし奉つらずして此度の病氣とて全快ぜんくわい覺束おぼつかなし何卒此上とも我なきあとの玉之助が事ひとへに頼みまゐらするとなみだながらにのべにける感應院は逐一ちくいちに承知し玉之助の事は必ず氣にかけられな萬一もしもの事あらば拙者が方へ引取ひきとつ世話せわつかはすべし左樣の事はあんじずすこしも早く全快せられよ夫れには藥用こそ第一なれなどすゝめければ嘉傳次は感應院を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)