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めばえ
ふりがな文庫
“
芽生
(
めばえ
)” の例文
折しも秋の末なれば、屋根に
生
(
お
)
ひたる
芽生
(
めばえ
)
の
楓
(
かえで
)
、時を
得顔
(
えがお
)
に色付きたる、その
隙
(
ひま
)
より、
鬼瓦
(
おにがわら
)
の傾きて見ゆるなんぞ、
戸隠
(
とがく
)
し
山
(
やま
)
の
故事
(
ふること
)
も思はれ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
それは、
芽生
(
めばえ
)
を摘んだら、親木が余計成長するだろうと思って、芽生を摘み摘みするうちに、親木が枯れて来たという話で、
酷
(
ひど
)
く私は身にツマされた。
芽生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
勿論
(
もちろん
)
、根を抜かれた、
肥料
(
こやし
)
になる、
青々
(
あおあお
)
と
粉
(
こな
)
を吹いたそら豆の
芽生
(
めばえ
)
に
交
(
まじ
)
って、
紫雲英
(
れんげそう
)
もちらほら見えたけれども。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そんなですから私も自然
見真似
(
みまね
)
をして、小さな鉢に松や南天などの
芽生
(
めばえ
)
を植え、庭に出る事が多いのでした。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
初めて、お互の思いを打ち明けた後に、恋人同士は、自分達のお互の恋の
芽生
(
めばえ
)
を話し合うものだが、京子も村川に対する恋心の成長を話そうというのである。
第二の接吻
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
わが最初の記念の一つは既にその
芽生
(
めばえ
)
を見せたり。おもふにわれは最早六つになりし時の事ならむ。われはおのれより穉き子供二三人と向ひなる
尖帽僧
(
カツプチノオ
)
の寺の前にて遊びき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
これも実業家の
芽生
(
めばえ
)
で、鈴木藤十郎君の後進生である。三平君は以前の関係から時々旧先生の
草廬
(
そうろ
)
を訪問して日曜などには一日遊んで帰るくらい、この家族とは遠慮のない間柄である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
日本の魔法使も、
埃臭
(
ほこりくさ
)
い
飛田
(
とびた
)
の土の中から、コスモスの
芽生
(
めばえ
)
には似てもつかない
色々
(
いろん
)
な物を見せてくれる。
業突張
(
ごうつくばり
)
の予選派の
面
(
つら
)
。
食
(
くひ
)
しん坊の同志会の胃の腑。泥だらけな市長の
掌面
(
てのひら
)
……。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
まだ
芽生
(
めばえ
)
のうちに押しつぶされて
安土
(
あづち
)
の城が粉のようになって飛ぶ。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
島崎君は『
芽生
(
めばえ
)
』の中に子供は自分の一部分であると書かれた。
文壇一夕話
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
灯
(
ひ
)
もさし、
菱
(
ひし
)
の
芽生
(
めばえ
)
に
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
其
(
そ
)
の
濃
(
こ
)
く
暗
(
くら
)
い
奥
(
おく
)
から、
黄金色
(
こがねいろ
)
に
赤味
(
あかみ
)
の
注
(
さ
)
した
雲
(
くも
)
が、むく/\と
湧出
(
わきだ
)
す、
太陽
(
たいやう
)
は
其処
(
そこ
)
まで
上
(
のぼ
)
つた——
汀
(
みぎは
)
の
蘆
(
あし
)
の
枯
(
か
)
れた
葉
(
は
)
にも、さすがに
薄
(
うす
)
い
光
(
ひかり
)
がかゝつて、
角
(
つの
)
ぐむ
芽生
(
めばえ
)
もやゝ
煙
(
けぶ
)
りかけた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いつかまた
芽生
(
めばえ
)
を
伸
(
の
)
して
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
芽生
(
めばえ
)
は
日日
(
ひび
)
に
羽
(
は
)
を
伸
(
の
)
して
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
刈株
(
かりばね
)
の
芽生
(
めばえ
)
を
伸
(
の
)
して
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
芽
常用漢字
小4
部首:⾋
8画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
“芽生”で始まる語句
芽生月
芽生藻