緑門アーチ)” の例文
昨夜さくや以來いらいわが朝日島あさひじま海岸かいがんは、およかぎ裝飾さうしよくされた。大佐たいさいへ隙間すきまもなくまる國旗こくき取卷とりまかれて、その正面せうめんには、見事みごと緑門アーチ出來できた。
『が、それはうでもいとして、緑門アーチみん競技場グラウンド此方側こつちがはから何處どこかへつてしまうかしら』とあいちやんはおもひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
高く枝を交へた、五六百年も経た樹木は、葉の緑門アーチを造つて、その隙間から此処彼処に日光を漏らしてゐました。
町の角々に杉の葉を結びつけた緑門アーチが立ち、表通りの商店に紅白の幔幕が引かれ、国旗と提灯がかかげられ、新聞の第一面に読みにくい漢文調の祝辞が載せられ
花火 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
緑門アーチの下には新しき夫婦が立っている。すべての夫婦は新らしくなければならぬ。新しき夫婦は美しくなければならぬ。新しく美しき夫婦は幸福でなければならぬ。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やがて見事な大樹が双方からおおかぶさって、自然の緑門アーチしつらえた見上げるような大玄関へ着くと、昔ながらの金筋いかめしい仕着せの召使が、壮麗な応接間へ導いてくれる。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
女王樣ぢよわうさま宣告せんこくせられた人々ひと/″\は、數多あまた兵士へいしつて禁錮きんこなかれられました、兵士へいし勿論もちろんこれをすためには緑門アーチ形造かたちづくつてることをめねばなりませんでした
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それはすみからすみまで數多あまた畦畝うねになつてました、其球そのボールきた針鼠はりねずみつちきた紅鶴べにづるで、それから兵士等へいしらは二れつになつて、緑門アーチつくためあしそばだてました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)