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斎戒沐浴
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さいかいもくよく
ふりがな文庫
“
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)” の例文
「どうか、こよいは悠々身心をおやすめ遊ばして、明日は
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
をなし、万乗の
御位
(
みくらい
)
を譲り受け給わらんことを」と、
祷
(
いの
)
って去った。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
をするというほどではなくとも身と心とを清浄にして早春の気持よい吉日を選んでその日から彫り初めました。
幕末維新懐古談:52 皇居御造営の事、鏡縁、欄間を彫ったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
やがて
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
して
新
(
あらた
)
に化粧を
凝
(
こ
)
らした黛夫人が、香煙
縷々
(
るる
)
たる
裡
(
うち
)
に、白衣を纏うて寝台の上に横たわったのを、呉青秀が乗りかかって絞め殺す。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
もとより
肉体
(
にくたい
)
はないのですから、
現世
(
げんせ
)
で
行
(
や
)
るような、
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
は
致
(
いた
)
しませぬ。ただ
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
をしたと
同一
(
どういつ
)
の
浄
(
きよ
)
らかな
気持
(
きもち
)
になればよいのでございまして……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
少し離れて建っている
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
のため使ったという浴堂のまわりに木の葉が佗しく掃き積っていた。
褐色の求道
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
これは文学の神様のものだから襟を正して読め、これは文学の神様を祀っている神主の
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
小説だからせめてその真面目さを買って読め、と言われても、私は困るのである。
可能性の文学
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
して、お
鍬
(
くわ
)
入れの儀式と称し、対馬守が自身で第一の鍬を振りおろす。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
姑
(
しゅうとめ
)
に孝行で、その夫が外へ往っていて、姑が重い病気に
罹
(
かか
)
り、
医巫
(
いふ
)
も効がないので、
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
して天に祈り、願わくば身をもって代りたいといって、
股
(
もも
)
を割いて進めたから、病気が癒った、で
富貴発跡司志
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
極意だの免許皆伝などというのは茶とか
活花
(
いけばな
)
とか忍術とか剣術の話かと思っていたら、
関孝和
(
せきたかかず
)
の算術などでも
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
して血判を
捺
(
お
)
し自分の子供と二人の弟子以外には伝えないなどとやっている。
デカダン文学論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
孔明は前日から
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
して身を
浄
(
きよ
)
め、身には白の道服を着、素足のまま壇へのぼって、いよいよ三日三夜の祈りにかかるべく立った。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何
(
なに
)
より
肝要
(
だいじ
)
なのは
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
……つまり
心身
(
しんしん
)
を
浄
(
きよ
)
める
仕事
(
しごと
)
でございます。もちろん
私
(
わたくし
)
どもには
肉体
(
にくたい
)
はないのでございますから、
人間
(
にんげん
)
のように
実地
(
じっち
)
に
水
(
みず
)
などをかぶりは
致
(
いた
)
しませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
神思幾日、彼は一夜、
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
の後、燭をかかげて、後主
劉禅
(
りゅうぜん
)
に
上
(
のぼ
)
す文を書いていた。後に有名な
前出師
(
ぜんすいし
)
の
表
(
ひょう
)
は実にこのときに成ったものである。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
乃
(
そこ
)
で、
私
(
わたくし
)
の
方
(
ほう
)
でもそれに
調子
(
ちょうし
)
を
合
(
あ
)
わせて
生活
(
せいかつ
)
するように
致
(
いた
)
し、
丁度
(
ちょうど
)
現世
(
げんせ
)
の
人達
(
ひとたち
)
が
朝
(
あさ
)
起
(
お
)
きて
洗面
(
せんめん
)
をすませ、
神様
(
かみさま
)
を
礼拝
(
らいはい
)
すると
同
(
おな
)
じように、
私
(
わたくし
)
も
朝
(
あさ
)
になれば
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
して、
天照大御神様
(
あまてらすおおみかみさま
)
をはじめ
奉
(
たてまつ
)
り
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
前の夜から報らせがあったので、孔明は
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
して、はや身支度をととのえていた。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わがおやかた
多聞兵衛
(
たもんびょうえ
)
殿へは、その忠誠にめでて、
内見
(
ないけん
)
をゆるされ、今朝、秋ノ坊の別当とお館とただお二人ぎりで、
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
のうえ、上宮太子の
御霊屋
(
みたまや
)
にて、そっと拝覧を給わったものだ。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それも、お使者ご一名のみ。……
斎戒沐浴
(
さいかいもくよく
)
をとげた上ならでは」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
斎
常用漢字
中学
部首:⽂
11画
戒
常用漢字
中学
部首:⼽
7画
沐
漢検1級
部首:⽔
7画
浴
常用漢字
小4
部首:⽔
10画
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斎戒