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ぐずぐず
ふりがな文庫
“
愚図々々
(
ぐずぐず
)” の例文
旧字:
愚圖々々
『まあって云った処で、
愚図々々
(
ぐずぐず
)
していて
陥穽
(
わな
)
に落ちちゃあつまらない。そろそろ退却するかな。さあ、金太郎君いらっしゃい』
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
「何を
愚図々々
(
ぐずぐず
)
しているんだえ? ほんとうにお前位、ずうずうしい女はありゃしないよ。きっと又台所で
居睡
(
いねむ
)
りか何かしていたんだろう?」
アグニの神
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
誰も彼も左を求め右を求め、一
節期
(
せつき
)
一節期を
愚図々々
(
ぐずぐず
)
に押し通して来たが、方玄綽などは以前に比べるととてもあがきが取りにくくなって来た。
端午節
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
「
可
(
い
)
いじゃありませんか、先生、畚は僕が持っていますから、松なんぞ
愚図々々
(
ぐずぐず
)
言ったら、ぶッつけてやります。」
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そう言われるとチチコフも、成程この上こんなところに一刻も
愚図々々
(
ぐずぐず
)
していることはないと気がついた。『ええ、もうお
暇
(
いとま
)
しなくちゃなりません!』
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
▼ もっと見る
運転手は戸をあけて待っているし、人通りの
込
(
こ
)
んでいる中だし、
愚図々々
(
ぐずぐず
)
言い合うのもかえって見っともないと思って、一緒に円タクに乗ってしまったのさ。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
愚図々々
(
ぐずぐず
)
云わなくても、どうせ否でも連れて行って遣る。これを見ろッ。俺は警視庁の刑事だぞッ」
偽刑事
(新字新仮名)
/
川田功
(著)
床の中で
愚図々々
(
ぐずぐず
)
していると、小川君が、コロナを五つ六つ片手に持って私の部屋にやって来た。
母
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
それに、日本に
愚図々々
(
ぐずぐず
)
して居れば、心に
染
(
そ
)
まぬ結婚を父に
強
(
し
)
いられる恐れがあった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「なに埋った? 何処だ、なにを
愚図々々
(
ぐずぐず
)
しているんだ、早く掘って出してやれ」
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
そのうち
愚図々々
(
ぐずぐず
)
しているうちに、この己れに対する気の毒が凝結し始めて、
体
(
てい
)
のいい
往生
(
レシグネーション
)
となった。わるく云えば立ち腐れを甘んずる様になった。
其癖
(
そのくせ
)
世間へ対しては
甚
(
はなは
)
だ
気燄
(
きえん
)
が高い。
処女作追懐談
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
人形師
(
にんぎょうし
)
に
取
(
と
)
って、
胡粉
(
ごふん
)
の
仕事
(
しごと
)
がどんなもんだぐれえ、もうてえげえ
判
(
わか
)
っても、
罰
(
ばち
)
は
当
(
あた
)
るめえ。この
雨
(
あめ
)
だ。
愚図々々
(
ぐずぐず
)
してえりゃ、
湿気
(
しっけ
)
を
呼
(
よ
)
んで、みんなねこンなっちまうじゃねえか。
速
(
はや
)
くおこしねえ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
お前が
愚図々々
(
ぐずぐず
)
云うなら即席に
叩倒
(
たたきたお
)
して先生の処に
引摺
(
ひきずっ
)
て
行
(
いっ
)
て
遣
(
や
)
ろうと思ったその決心が
顔色
(
がんしょく
)
に
顕
(
あらわ
)
れて怖かったのか何か知らぬが、お前はどうもせずに
引込
(
ひきこ
)
んで
仕舞
(
しまっ
)
た。
如何
(
いか
)
にしても済まない
奴
(
やつ
)
だ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「ざまあ見やがれ、
俺
(
おいら
)
が寄席へ
行
(
ゆ
)
くのを
愚図々々
(
ぐずぐず
)
吐
(
ぬか
)
しやがって、鉄さんだってお所帯持だ、心なくッて
欠厘
(
けちりん
)
でも
贅
(
むだ
)
な銭を使うものかい、地震除だあ、おたふくめ、」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
多くの人々がその家族を遠い
田舎
(
いなか
)
に、いち早く
疎開
(
そかい
)
させているのを、うらやましく思いながら、私は金が無いのと、もう一つは気不精から、いつまでも東京の三鷹で
愚図々々
(
ぐずぐず
)
しているうちに
薄明
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
愚図々々
(
ぐずぐず
)
塗秘
(
ぬりかく
)
そうとするから、卑怯未練な、
吝
(
けち
)
な、了見が起って、
他
(
ひと
)
と不都合しながら亭主の飯を食ってるような、猫の恋になるのがある。しみったれてるじゃありませんか。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
愚図々々
(
ぐずぐず
)
すれば、
貴郎
(
あなた
)
例
(
いつも
)
に似合わない、きりきりなさいなね……とお蔦が
歯痒
(
はがゆ
)
がる。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は一向、そんな方はぞんざいだったが、この勝山さん
娶
(
もら
)
おうとした時、親類が悪い
風説
(
うわさ
)
を聞いたとか言って、
愚図々々
(
ぐずぐず
)
面倒だから、今の、山河内のを入れたんだが、身分が
反対
(
あちこち
)
だとよかった。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
成程
(
なッ
)
、
御夥間
(
おなかま
)
ですかい。はははは、
可
(
よ
)
うございましょうとも。まあ、お掛けなさいまし。何ね、
愚図々々
(
ぐずぐず
)
いや今の口上で
追払
(
おっぱら
)
いまさ。貴女がお嬢様でも、どうです、あれじゃ
厭
(
いや
)
とはいえますまい。」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「何を
愚図々々
(
ぐずぐず
)
しているんだ。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
愚図々々
(
ぐずぐず
)
していたので
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
愚
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
図
常用漢字
小2
部首:⼞
7画
々
3画
々
3画
“愚図”で始まる語句
愚図愚図
愚図
愚図〻〻