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忽然
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たちまち
ふりがな文庫
“
忽然
(
たちまち
)” の例文
われも其の真似をするが如く、息を凝らして覗き見るに、
忽然
(
たちまち
)
、神気逆上して吾が心も、わが心ならず。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
忽然
(
たちまち
)
樣々
(
さま/″\
)
な
妄想
(
まうぞう
)
が
胸裡
(
こゝろ
)
に
蟠
(
わだかま
)
つて
來
(
き
)
た、
今日
(
こんにち
)
までは
左程
(
さほど
)
迄
(
まで
)
には
心
(
こゝろ
)
に
留
(
と
)
めなかつた、
魔
(
ま
)
の
日
(
ひ
)
、
魔
(
ま
)
の
刻
(
こく
)
の
怪談
(
くわいだん
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
御奉行所へ申し
上
(
あげ
)
たる樣子ゆゑ
兎
(
と
)
も角も惡事の
顯
(
あらは
)
れ
口
(
くち
)
になりたり
然
(
さ
)
れば
所詮
(
しよせん
)
斯
(
かう
)
しては
居
(
ゐ
)
られず何でも足元の
明
(
あか
)
るい
中
(
うち
)
に
高飛
(
たかとび
)
をするより外に思案はなしと
忽然
(
たちまち
)
元
(
もと
)
の惡心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これが
徃時
(
むかし
)
の、妻か、夫か、心根可愛や、懐かしやと、我を忘れて近寄る時、
忽然
(
たちまち
)
ふつと灯は滅して一念
未生
(
みしやう
)
の元の闇に還れば、西行坐を正うして、能くこそ思ひ切り玉ひたれ
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
見て
乞食
(
こつじき
)
とや思ひけんコリヤ今頃に來たとて餘り物もなし貰ひ度ば
翌日
(
あす
)
早く
來
(
こ
)
よと云れてお菊は
忽然
(
たちまち
)
胸
(
むね
)
塞
(
ふさが
)
り口惜
涙
(
なみだ
)
に
哽
(
むせ
)
びながらも好序と思へば涙を隱し成程
斯樣
(
かやう
)
な見苦敷
姿
(
なり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
固より丸木の橋なる故弟も堪らず水に落ち、僅に長者の立つたるところへ濡れ滴りて這ひ上つた、
爾時
(
そのとき
)
長者は歎息して、汝達には何と見ゆる、今汝等が足踏みかけしより此洲は
忽然
(
たちまち
)
前と異なり
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
面倒に思ひつゝ足に
任
(
まか
)
せて
歩行
(
あゆみ
)
ける此金兵衞の
行裝
(
こしらへ
)
は
辨慶縞
(
べんけいじま
)
の越後縮の
帷子
(
かたびら
)
に
銀拵
(
ぎんごしら
)
への大脇差し落し差に差て
菅笠
(
すげがさ
)
深
(
ふか
)
く
打冠
(
うちかぶ
)
り鷲の宮迄來りける
爰
(
こゝ
)
に畔倉重四郎は此頃
續
(
つゞ
)
く不仕合に
勝負
(
しようぶ
)
の資本薄ければ
忽然
(
たちまち
)
惡心
(
あくしん
)
發
(
はつ
)
し鴻の巣の金兵衞が大いに
勝
(
かつ
)
て
在所
(
ざいしよ
)
へ立歸るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
忽
漢検準1級
部首:⼼
8画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“忽”で始まる語句
忽
忽焉
忽地
忽諸
忽々
忽如
忽必烈
忽必来
忽所
忽忘草