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微温湯
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ぬるまゆ
ふりがな文庫
“
微温湯
(
ぬるまゆ
)” の例文
お増は
楊枝
(
ようじ
)
や粉を、自身浅井にあてがってから、
銅壺
(
どうこ
)
から
微温湯
(
ぬるまゆ
)
を汲んだ
金盥
(
かなだらい
)
や、石鹸箱などを、硝子戸の外の縁側へ持って行った。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
隠居の喜平は少しは茶のたしなみもある手さばきで、湯呑へ
微温湯
(
ぬるまゆ
)
を一杯汲むと、南蛮の秘薬という粉薬を一と口に含みました。
銭形平次捕物控:052 二服の薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
微温湯
(
ぬるまゆ
)
だから
其儘
(
そのまゝ
)
ゴツクリ
飲
(
の
)
むと、
空
(
から
)
ツ
腹
(
ぱら
)
へ五六十
両
(
りやう
)
の
金子
(
かね
)
と
餅
(
もち
)
が
這入
(
はいつ
)
たのでげすからゴロ/\/\と
込上
(
こみあ
)
げて
来
(
き
)
た。源
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その中に
微温湯
(
ぬるまゆ
)
になったところで直にその湯を飲んでまた乾葡萄の貰ったのを喰いまして、腹が出来たから荷物を背負ってだんだん出掛けて行く。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
頭が割れるように痛むので寝たのだと聞いて磯は別に怒りもせず驚きもせず自分で
燈
(
ひ
)
を
点
(
つ
)
け、
薬罐
(
やかん
)
が
微温湯
(
ぬるまゆ
)
だから火鉢に炭を足し、水も汲みに行った。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
警察へ着いてから、
微温湯
(
ぬるまゆ
)
の中に腕を漬さなければ、その、シイツを裂いて無器用に巻いた繃帯は、血で固まっていて取れない程、出血が甚だしかった。
アリゾナの女虎
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
ここには薔薇色をした
微温湯
(
ぬるまゆ
)
の噴泉が
菫
(
すみれ
)
の薫りをくゆらせつつ噴き上っているのであった。そして三、四人の女たちが現れて我々の着物を脱がせてくれた。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
その結果最初の煎じ出しに対しては
微温湯
(
ぬるまゆ
)
さえあればいいので、この点我国の「湯は煮たぎっているに非ざれば……」云々なる周知の金科玉条とは大部違う。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
板の間の隅から、椿の実のはいってる土瓶を取出して、中の水を盥に
空
(
あ
)
けた。両手でかきむしった頭に少しつけると、冷りとして飛び上った。薬鑵の中に少し残ってる
微温湯
(
ぬるまゆ
)
をさした。
特殊部落の犯罪
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
差上げて置きますから、食後に五六粒宛召上つて御覽なさい。え?
然
(
さ
)
うです。今までの水藥と散劑の外にです。碎くと
不味
(
まづ
)
う御座いますから、
微温湯
(
ぬるまゆ
)
か何かで其儘お嚥みになる樣に。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
開
(
あ
)
け放ち
微温湯
(
ぬるまゆ
)
に一二分間ずつ何回にも
漬
(
つ
)
かるようにした長湯をすると
直
(
じ
)
きに
動悸
(
どうき
)
がして湯気に上りそうになるので出来るだけ短時間に
煖
(
あたた
)
まり大急ぎで体を洗わねばならぬかくのごときことを
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
盥
(
たらひ
)
の
汚
(
けが
)
れた
微温湯
(
ぬるまゆ
)
は
簀
(
す
)
の
子
(
こ
)
の
上
(
うへ
)
から
土
(
つち
)
に
注
(
そゝ
)
がれた。さうして
其
(
そ
)
の
沾
(
ぬ
)
れた
簀
(
す
)
の
子
(
こ
)
には
捲
(
ま
)
くつた
筵
(
むしろ
)
が
又
(
また
)
敷
(
し
)
かれた。
朝
(
あさ
)
から
雨戸
(
あまど
)
は
開
(
あ
)
け
放
(
はな
)
たれて
歩
(
ある
)
けばぎし/\と
鳴
(
な
)
る
簀
(
す
)
の
子
(
こ
)
の
上
(
うへ
)
の
筵
(
むしろ
)
は
草箒
(
くさばうき
)
で
掃
(
は
)
かれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その酸乳を長い桶の内に入れその上へ少しばかり
微温湯
(
ぬるまゆ
)
を入れて、そうして棒の先に円い蓋の付いたもので上げたり下げたりして充分
摩擦
(
まさつ
)
すると
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
微温湯
(
ぬるまゆ
)
の潅腸が、再び水銀潅腸に後戻りでもすると、望みをもって来た夫婦の心が、また急に曇った。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
噛砕
(
かみくだ
)
くと
不味
(
まづ
)
う御座いますから、
微温湯
(
ぬるまゆ
)
か何かで
其儘
(
そのまんま
)
お
嚥
(
の
)
みになる様に。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
その分れ加減にしたがって
微温湯
(
ぬるまゆ
)
を加えなお二時間ばかりも摩擦しているとそのうちにすっかりバタとタラーとが分解されて、バタはバタでこちらへ取収めることが出来る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
“微温湯”の意味
《名詞》
微温湯 (びおんとう)
ぬるい湯。
(出典:Wiktionary)
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
湯
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
“微温湯”で始まる語句
微温湯気